2017総選挙ファクトチェックプロジェクト
政治  投稿日:2017/3/26

みどり増やすカギは維持・管理

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ひうち優子(世田谷区議会議員)

【まとめ】

・世田谷区のみどり率は25%。

・みどりは癒し。人口増、税収増にも繋がる。

・みどりの増加、維持、管理が重要。

 

東京都・世田谷区の魅力は何だろう?世田谷にずっと住み続けていただくには、どうすればよいのか?を常日頃、考えている。

■世田谷区はみどりが多いのが魅力

私は、世田谷の魅力の一つは、みどりが多いことだと考える。土地が狭い23区において、みどりのスペースを確保することは、本当に贅沢な使い方である。贅沢だからこそ、みどりを区の財産と考え、精神面・健康面からも、みどりに囲まれた癒しの空間を提供し、世田谷区を人生の生活拠点に選んでいただけるように、策を講じるべきと考える。そのことが、世田谷区の人口増加にもつながり、税収増にもつながる。

あまり知られていないが、世田谷区は、みどりが多いのが特徴の1つである。区内におけるみどりの割合=「みどり率」(注1)が、平成23年度の24.6%から、平成26年度 25.18%に増えた。区内の約4分の1がみどりである。

世田谷区は、「2032年までに区内のみどりを区全体の3分の1にしよう」を目標にしており、そのために、様々な策を講じている。

私は、みどりを増やすことと、みどりを維持すること、みどりを管理すること、この3つがみどり政策には必要と考える。

■みどりを増やす対策

みどりを増やすための策の1つは、緑化地域制度が有効である。一定規模以上の建物設置の際、その敷地面積に応じて、緑の義務付けを行っている。

具体的には、都市緑化法で、敷地面積1000㎡以上の土地に、建物を建てる場合には、一定のみどりが義務化されている。この数字を、世田谷区ではさらに厳しくしており、300㎡以上の土地に建物を建てる場合には、一定のみどりを義務化している。

みどりを増やすことも大切だが、みどりは減っていくもの。みどりを維持するための政策も必要である。実は、世田谷区内のみどりのうち、約3分の2は民有地のみどりである。この民有地のみどりを保全する必要がある。

民有地のみどりは相続の発生などにより、農地や大きな屋敷などが売却され、宅地化される傾向があり、減少してきている。そこでみどりの減少を食いとめるための制度として、2つの制度を進めている。

■みどりの維持・保全対策

1つ目は、市民緑地制度だ。

この制度は、300平方以上の広さのみどりで、地域の皆様に一般公開する代わりに、固定資産税、都市計画税の免除、一定期間で相続税20%減といったメリットがある。区内では現在14箇所。今後も土地所有者の方への周知をしながら、増やしていきたい。

2つ目は「小さな森」事業

市民緑地は、土地の規模が大きく、ハードルが高い。よって、小さな民有地のみどりの保全に有効な制度が、「小さな森」。個人の庭を「小さな森」として登録いただき、ボランティアの協力のもとオープンガーデンを開催し、皆で共有する。面積要件の小ささや、常時開放ではないこと、庭づくりのアドバイスを受けることができるなどのメリットがあり、現在16箇所。今後、さらに増やしていき、みどりの保全につなげたい。

■みどりの管理対策

最後に、みどりを管理することも、みどり率を維持するには必要不可欠である。

具体的には、落ち葉対策だ。以前から議会で何度か取り上げ、実現に至ったものである。みどりを維持するためには、落ち葉や花びらの清掃、虫の駆除、木の剪定など日々のメンテナンスが欠かせないが、一方で、このみどりの管理に悩まれている方々がいることも事実。私は以前から、区内の桜並木にお住まいの方からのご意見をいただき、議会で取り上げている。

そのご意見とは、「区の街路樹である桜並木は、春は桜が咲いていてきれいだが、沿道に住んでいる者にとってはつらい時期。秋は落ち葉の掃除、春は散った花の清掃に追われて本当に大変。ピーク時期になると、朝四時に起きて、毎日清掃をしなければならず、住民は皆高齢になってきているので、今後が思いやられる。また、掃除の道具もごみもコストがかかるし、いっそのこと切りたいけれども、区の街路樹なので切ることもできない。何とかならないか?」

といったものである。

私は、落ち葉と花びらの散る時期への対応について、そこにお住まいの方々だけではなく行政はもちろん、その他に広く、地域で共有していくべきではないか、そのための仕組み作りが必要ではないか、と議会で訴え続けてきた。

その結果、数年前から町会や小学校、区の職員などを巻き込み、地域全体で落ち葉掃きが行われるようになった。また平成27年からは、区の提案型協働事業として、地域を中心として区民の皆様に広く呼びかけ、落ち葉ひろいリレーという取組みを始めた。

その結果、活動の輪が広がり、西用賀通りや桜新町、成城のサクラ並木など7か所で落ち葉拾いを実施し、延べ約1000人もの方々にご参加いただき、皆でみどりを維持する輪が広がった。

今後は、落ち葉ひろいの対象をより多くの地域に広げて、広く参加を呼びかけ、地域全体でみどりを守る取り組みを続けていきたい。

(注1)「みどり率」

従来の「緑被率」に「河川等の水面の占める割合」と「公園内で樹林等の緑で覆われていない面積の割合」を加えたもの。つまり、公園、街路樹、樹林地、草地、農地、宅地内の緑(屋上緑化を含む)、河川、水路、湖沼などの面積の割合である。平成25年度東京区部の平均みどり率は19.8%。

トップ画像:ⓒJapan In-depth編集部

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この記事を書いた人
ひうち優子世田谷区議会議員

東京生まれ、世田谷育ち。筑波大学附属小・中・高等学校卒業。東京学芸大学 教育学部 数学選修卒業。慶應義塾大学 法学部卒業。元ミス世田谷。幼・小・中・高等学校教諭1種免許取得。行政書士。 平成19年4月世田谷区議会議員 初当選、現在2期目。区民生活委員会、環境エネルギー問題特別委員会。好きな言葉は「継続は力なり」。趣味は将棋、トレッキング(山登り)、自転車。

ひうち優子

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