無料会員募集中
.政治  投稿日:2015/1/3

[細川珠生]【メディアが報じない教育改革】~地方教育行政法改正と道徳の教科化~


「細川珠生のモーニングトーク」2014年12月27日放送

細川珠生(政治ジャーナリスト)|執筆記事|プロフィール

Japan In-depth 編集部(Aya)

 

2014年最後のモーニングトークは、麗澤大学教授で、日本教育再生機構理事長の八木秀次氏を迎え、教育問題を中心に2014年を振り返った。

安倍首相は、教育再生は経済再生と並ぶ大きな課題だとし、政権発足後の2年間で、教育分野は大きく改革された。しかし、八木氏は「あまりにも政策が進んでいくので、メディアが追い切れていない」と指摘した。

大きな改革としては、今年6月の地方教育行政法の改正が挙げられる。これまで、地方自治体の長は教育行政にほぼ関われず、実態としては教育委員会事務局に丸投げというケースが全国的に多かった。しかし、来年の4月からは市町村長、都道府県知事と教育委員が総合教育会議を設置し、その地域の教育行政をどうしていくかを話し合う場を設けるように法改正されたことで、「有権者、住民の意向が教育行政に以前より反映される仕組みになる」と八木氏はその意義を強調した。

品川区で教育委員を務めていた細川氏は「運用と首長の意思次第で前の制度でも問題なかったと思う」と自らの意見を述べたが、「変わったからにはひとまずやってみて、問題が出てくればそれを変えていけばいい」と述べた。

また「道徳の教科化」も安倍政権下の大きな改革だ。こちらも、八木氏が熱心に主張していた課題であったという。昭和33年に「道徳の時間は設けるが、教科化しない」という現行制度が作られ、その結果、道徳の時間は形骸化してしまうこととなった。

今回の改革によって、道徳が国語や算数と並ぶ一つの教科になれば、教科書が作られ、教師がきちんと授業するようになる。「道徳教育の質はこれによって格段に上がるだろう」と八木氏は期待を示した。

八木氏は、今の道徳教育は「モラルジレンマ」に陥っていると指摘する。「人のものをとるのが悪いのか」、「人を殺すのが悪いことなのか」等を小学生に議論させ、教師が結論を言わないまま終わってしまう。八木氏は「小学校ではまず基本的な善悪を教えることが必要だ」と述べ、その具体的な手法として偉人の生き方を教えて、ロールモデルを具体的に示すべきだと話した。

「2015年以降、教育分野で期待することは何か」という質問に対し、八木氏は「今の高等教育が日本の現状に合っているのか。アカデミックなことを教える大学ばかりでいいのか、それとも職業教育の教科を大学が担うべきなのかを議論していくべきだ」と話し、幼児教育に関しても「しっかりした教育ができているところとそうでないところに格差が出ている。無償化、義務化で揃えていくことが課題だ」と2015年に向けて新たな課題を提示した。安倍政権の教育改革はまだ始まったばかりだ。今後もさらなる改革の推進を期待したい。

 

細川珠生のモーニングトーク

ラジオ日本 毎週土曜日午前7時5分~7時20分

ラジオ日本HP http://www.jorf.co.jp/index.php

 

細川珠生公式HP http://www.cheering.net/tamao/#

 

細川珠生ブログ http://tamao-hosokawa.kireiblog.excite.co.jp/

 

【あわせて読みたい】

[有田曉生]【中高で社会を知る環境を整備せよ】~人育つ階梯(かいてい):18歳成人に想う~

[ulala]【日本の高い教育費が少子化の原因】~仏・大学の学費、数万円!~

[古森義久]【教育の国際化とは?大学間で格差】~秋田国際教養大学に見られる希望~

[為末大]道徳的な人は「道徳的な考え」をするのではなくて「道徳的な行動」をする人である

タグ細川珠生

copyright2014-"ABE,Inc. 2014 All rights reserved.No reproduction or republication without written permission."