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.国際  投稿日:2014/3/24

[現役大学生・留学リポート]インドを嫌いなんて言わせない!(1)インドの男尊女卑の意識にも変化?!


gazou620
みやけよう(同志社大学・インド留学中)|執筆記事

 

あなたはインドといえば何をイメージしますか?

私がインドへ行くことになった時、周囲の反応からネガティブな印象を多く受けました。その中でもよく聞くのが『男尊女卑』。日本では遠い昔の因習のようですが、インドにおいては現在も宗教的な思想が少なからず影響しているようです。

その事実を感じさせるものが『多発するレイプ犯罪』『サティ』。女性が暴行を受ける『レイプ』に関しては、日本でもインドのイメージとして抱く方は多いでしょう。

国民の約8割がヒンズー教徒のインドではカースト制度が有名です。今では緩和したとはいえカーストの異なる男女では結婚が出来ません。特に男尊女卑の観点でいえば、『レイプ』。被害者女性の多くはカーストに属すことの出来ない『不可触賤民』が多いとされます。

またインドの因習『サティ』は夫が死んで火葬される時、妻も火に身を投げて自殺することを強要するもので、これは近年まで続いてきたといいます。
私はこの事実を目にしたわけではありませんが、あくまで歴史的・宗教的・文化的背景に基づくものとして、特に地方では強く残っていても不思議ではありません。

そんなインドの地方都市であり、インドの中のインドと呼ばれるバラナシという街でレストランに行った時のお話です。カレーの匂いに包まれながら席につくと、私はあることに気がつきました。インド人のカップルが、すべて男女隣同士に座ってるのです。

三宅瑤(1)本文写真

日本ではカップルがご飯を食べるといえば、向かい合って座りますよね。後日、他のお店でも、全てのカップルが隣同士に座っていました。この行動の真意は私には分かりませんが、少なくとも男尊女卑なんていう言葉は浮かびませんでした。『あなたの隣がいい』そんなメッセージすら感じられました。

この光景を見ても、あなたは男尊女卑のイメージを持つでしょうか。インドは今、産業も文化も大きく変化しています。

VML Qasisの調査によると、インドの若者は個人主義的な考え方が強まり、ライフスタイルの個人化の傾向が明らかとなっています。事実、同調査が実施されたアジア9か国のうち、独立志向指標の得点はインドが最も高い。この背景として、インドの18歳から35歳の若者は、伝統的な共同体中心の社会に生まれ、社会経済シナリオの急速な変化を目の当たりにしています。

その結果、彼らの考え方は“私たち”という共同体による考え方から、“私”という個人のライフスタイル中心の考え方へシフトしているのです。(出典/参考・共同体から個人へ インド若者文化の変化 インド進出支援ポータル)

私がレストランで目にした光景も、男尊女卑の意識が変化している『サイン』なのではないでしょうか。変わるべきは、私たちの価値観なのかもしれません。

 

【リポーター学生紹介・三宅瑶(みやけ・よう)】

三宅瑤プロフィール用写真宮城県生まれ。宮城県第二女子高等学校を卒業後、同志社大学文化情報学部へ進学。

さまざまな価値観に触れることを好む『ひと・こと・ものに恋をしやすい性格』と、恐ろしいほどのカレー好きが高じて、2014円インド留学キャンペーンなるものに当選。初海外でインド留学中。JIA認定インタビュアーとして複数メディアにて累計90名以上のインタビューを行い、個人ブログは1日4万PVを記録したこともある。価値観に囚われることが嫌い。日本でネガティブなインドのイメージを良くするお手伝いができれば幸せです。

 

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