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[安倍宏行]ホリエモン(堀江貴文氏)の意外な新規事業

Japan In-Depth編集長

安倍宏行(ジャーナリスト)

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「刑務所にいた時から考えていました」

ホリエモンこと、企業家の堀江貴文が満を持してリリースした新ビジネス。それは、意外や意外、庶民的な“グルメアプリ”だった。彼が、プロデュースしたのは、うまい店が探せるグルメアプリ【テリヤキ】。彼の周りにいる、日本中のうまい店を知っているキュレーターで、テリヤキストと称する、いわゆるグルメな人たちが「最高においしい店」だけを紹介するグルメアプリ、という位置づけだ。

 

 

堀江氏が解説する。「巷のグルメガイドやレストララン・紹介&レーティングサイトとは違って、“雑音”を一切廃したのがテリヤキだ。」”雑音”とは、サービスやコストパフォーマンス、批評など、料理の質=うまさ以外の情報の事を指すらしい。しかし、そもそも”うまさ”とはかなり属人的なものであり、ランキングが難しい。だからこそ、従来のグルメ検索サイトは、堀江氏が言う”雑音”をあえて提供することで、お店全体をランキングし易くしてきたのではないか?それらの”雑音”を廃したら、ユーザーはどうやってお店を評価したらいいのだろう?そんな疑問が湧く。

テリヤキサイドの答えがどうやら、18人のキュレーター=テリヤキストのレベルの高さにあるようだ。その18人とは…

という布陣だ。

よくわからない人も散見されるが、食に関してはスゴイ人を揃えた、ということだろう。この18人が厳選する「うまい店」を探すことのできるのが「テリヤキ」だということのようだ。ダウンロードは無料で検索機能付きは有料(400円)だという。また、アプリ内課金で、キュレーターの記事検索機能、店舗をお気に入り登録、コラムの購読といった機能が使える。

今後の展開だが堀江氏は「世界へ展開していきたい」と意欲を語る。まずは11月下旬に、高級接待用レストランの検索・予約サービス「ポケットコンシェルジュ」と連携し、12月上旬にはユーザーが優良店を知らせることができる「タレコミ機能」を追加、来年1月下旬には掲載店舗数1000店をめざし、英語版、中国版をリリースする。4月下旬にはEC機能、つまりキュレーター一押しの名産をアプリから購入できる機能も追加するという。

堀江氏が塀の中でじっくり考えただけあって、なかなかよく考えられたアプリではあるが、既存の巨大レストラン検索サイトにどう太刀打ちしていくのか。勝負は、それらのサイトに載っていない、大人の銘店をどれだけ発掘出来るかによろう。日本初のグルメアプリ「テリヤキ」が「ミシュランガイド」を超える日が来るのか、楽しみだ。

 

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