"Japan In-depth"[ジャパン・インデプス]

[石川和男]<国立社会保障・人口問題研究所 調べ>結婚後に「夫は仕事・妻は専業主婦」と考える既婚女性は45%

石川和男(NPO法人社会保障経済研究所理事長)

執筆記事プロフィールWebTwitter

国立社会保障・人口問題研究所の「全国家庭動向調査」(配偶者のいる女性[妻]からの回答の分析結果を取りまとめたもの)は、下の<調査結果の概要>の通り。意外だったのは、「結婚後は、夫は外で働き、妻は主婦業に専念すべきだ」と回答した既婚女性の割合が45%もいたこと。

<調査結果の概要>

(1)出産・子育ての支援を求める相手

(2)夫と妻の家事・育児の分担

(3)夫の家事・育児遂行と、今後子どもを持つ予定の有無

(4)家族に関する妻の意識

近時、『女性の社会進出』が強く叫ばれているにもかかわらず、である。 政府機関によるこうした調査は、民間で行われる調査と並んで、あくまでも調査の一つに過ぎない。しかし、政府機関による調査の結果は、民間のそれに比べて、国や自治体の政策の材料として利用されることが多い。

今までがいわゆる“男性中心社会”であったとして、それを本質的に『男女共同参画社会』に移行していこうとするならば、この全国家庭動向調査のような女性のみを対象とした調査の結果を基に新政策を試行していくことは十分あり得ることだ。

但しその場合、政策立案者を現役若年世代の女性で占めるようにするなど、目新しい体制づくりが必要だろう。

 

【あわせて読みたい】

タグ石川和男