[Japan In-depth 編集部]【ママ達が輝く社会に「男性の育児参加」必要】~第8回ベストマザー賞~
Japan In-depth 編集部 (Inori)
「第8回ベストマザー賞(主催日本マザーズ協会)」が浜離宮朝日ホールで5月7日行われた。この賞は2008年から開催されており、毎年母の日を目前に授賞式が行われている。一般の「ママ」からの投票で各界より選ばれた「ベストマザー」に贈られるものである。受賞者には芸能部門の永作博美さん、文化部門で選出された高島彩さんら5人が各部門で表彰された。賞の目的として少子化対策、男性の育児参加、育児中の親の社会参加の促進などがあり、国民生活産業・消費者団体連合会(以下生団連)、メディケア生命保険株式会社が協賛として名を連ねた。式は生団連専務理事井上淳氏、メディケア生命取締社長の高尾延治氏の挨拶で始まり、両者とも男性の育児参加などをこの賞を通じて促進していって欲しいと述べた。特に高尾延治氏は自身が育児中の父であることを述べ「自身の問題として全力で育児中のママ達のサポートをしたい」と語った。
授賞式ではスポーツ部門で表彰されたソチ五輪カーリング女子日本代表の小笠原歩さんは自身が出産後に競技へ復帰したこともあり、「海外では沢山のママさんアスリートが活躍している。日本でも育児をしている人がもっと活躍していければと願っています。」と日本のママ達へエールを送った。
芸能部門で表彰された永作博美さんは「この賞をもらったことで子育ての未来への勇気と英気を養えた。明日からも仕事と母親の両立を頑張っていきたい。」と話した。文化部門で選ばれたフリーアナウンサー高島彩さんは夫である歌手で「ゆず」の北川悠仁さんの家庭での様子を質問されると、「遊ぶ担当とお風呂担当をわけています。パパは褒めたり、遊ぶ担当。私は叱る担当です。」と家事だけでなく、夫は子どもと接する時も積極的に関わっていると明かした。
また、音楽部門で表彰されたのは、2014年に再結成した人気バンドLINDBERGのボーカル渡瀬マキさん。家庭で夫はどのように育児に参加しているかと質問されると「頼むとしてくれるが無理やり頼むのではなく、きちんと逃げ道ができるような頼み方をしている」と答え、男性の積極的な育児参加を求めるためのコツを明かした。
最後に参議院議員で日本マザーズ協会特別顧問でもある蓮舫議員も受賞式に駆けつけた。日本が激しい少子化の中にあり2015年度のさらなる子供の数が減少し続けていることを挙げ、受賞された人たちだけでなく全ての人の協力が必要であることを述べ、政界でもさらなる対策をしていきたいと語った。そして自身も第三回ベストマザー賞の受賞者であることに触れ「子育てと各界のトップであるがゆえの悩みがあると思うが、さらに世間の人々の励みになってほしい」と受賞者に応援をおくった。
日本の少子化は年々進行し2015年度の子ども人口は34年連続で減少し過去最低を記録した。(2015年度総務省調べ)そして日本は世界的に見て育児と仕事の両立をするのは難しい国と言われる。子育てがしやすい社会の実現には男性の育児参加が不可欠であるとわかっていても、そう簡単に社会の仕組みは変わりそうもない。男性の意識改革がどれだけ進むかにすべてはかかっていると感じた。