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.JID,ビジネス  投稿日:2015/4/4

[Japan In-depth 編集部] 【「スッキリ!!」しない上重アナの釈明】~スポンサー企業巨額無利息融資問題~


Japan In-depth 編集部

「私のプライベートな交友関係において、個人的な好意に甘えたことにより、多くの方に疑念を抱かれるような結果になってしまいました。深く、深く反省しております。今後は視聴者の皆さんに信頼されるアナウンサーになるべく精進してまいりたいと思います。大変申し訳ありませんでした。」と3日、自ら司会を務める日本テレビの朝の番組「スッキリ!!」でこう謝罪した上重聡アナウンサー。

果たしてこの釈明に納得した視聴者は何人いただろうか?2日発売の「週刊文春」が報じた上重アナへの番組スポンサーによる1億7千万円の巨額無利息融資問題に対する回答が上の発言だ。このスポンサーは上重アナに英国の高級車ベントレーも貸与しているという。なにせアナウンサーに「清廉性」を求める同局故、当然社員である上重氏にどのような処分が下されるのか注目が集まっているが、同局はスポンサー企業に便宜供与はしていない、との説明をするにとどまっている。

アナウンサーはスポンサー企業からいろいろ便宜を受けるのは当たり前だし、法的に問題ないのなら、寛大な処分を、などと擁護する意見をネット上で見たが、誰もそんな意見に与しないだろう。局として(今のところ)スポンサーに便宜供与をしているか、していないかが問題なのではなくて、テレビ局員にスポンサーが便宜供与をしていることが問題なのだ。税法上の問題を指摘する声もある。しかも上重氏は情報番組の司会なのである。疑惑を抱えたまま視聴者にニュースを伝え続けるのだろうか。

上重アナにマンション購入をすすめたり、高級車を貸与したそのスポンサー企業の元会長は、タニマチのつもりだったのかもしれないが、それがどのような結果を招くのか考えなかったのだろうか。企業人としてあまりに軽率にすぎる。また、上重アナも新人ではあるまいし、もはや中堅アナウンサー、脇が甘いと言われても仕方がない。

こうした問題が起きるたびにテレビ局のコンプライアンスについて、視聴者に疑念が広がることは残念だ。公共の電波を預かる放送事業者として、社員には「高度な清廉性」が求められると自ら言っているではないか。時間が経てば経つほど企業が受けるレピュテーション・リスクは高まるばかりだ。日本テレビと上重アナは視聴者が「スッキリ」する対応を早急に迫られている。


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