.JID,.社会,ビジネス  投稿日:2015/11/30

[Japan In-depth 編集部]【2025年、日本はどうなる?】~クオンタムリープ株式会社CEO出井伸之氏に聞く~

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トップ画像:ⓒクオンタムリープ株式会社

Japan In-depth 編集部

「超国家的に考える」とはどういうことなのか。「もはや一つのスーパーパワーで何とかなる問題ではない。(世界的な課題は)複雑化している。」クオンタムリープ株式会社の代表取締役 ファウンダー&CEOの出井伸之氏は語る。

地球温暖化、テロの拡散・・・地球規模で取り組まなければいけない問題は多い。しかし、出井氏の指摘通り、私たちはその解を見いだせないでいる。かつてローマクラブは1972年、リポート「成長の限界」で、100年以内に地球上の成長は限界に達する、と警鐘を鳴らした。しかし、出井氏は「それは20世紀までの考え。サハリンにトンネルを掘るとか、大きな地球再開発のプロジェクトが地球の限界を超えられるのではないか」と述べ、国家を超えた発想が求められているとの考えを示した。

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<出井伸之氏 クオンタムリープ株式会社代表取締役 ファウンダー&CEO ⓒJapan In-depth編集部>

又出井氏は、既にテクノロジーが超国家的に働いている例として、宇宙エレベーターを挙げた。「宇宙開発も地球の限界を破る共同プロジェクトの一つになる」

そうした発想が日本の政治家、経営者にも求められるということだろう。

翻って日本国内に目を転じると、この25年間、日本ではビジネスモデルにおいてイノベーションが起きていない。しかし、人工知能(AI)がOSとなり革新を起こすのではないかと出井氏は予測する。「AIはマネジメントの概念を変革する。ビッグデータを瞬時に分析し、古いビジネスモデルをリアルタイムに変えていかねば勝ち残れない」つまり、AIを「ビジネスモデルトランスフォーマー」=ビジネスモデル を変革する技術、としてとらえているのだ。

インターネットの時代、アップルやamazonはプラットフォーム企業として躍進を遂げた。出井氏は、日本の経営者は“プラットフォーム”という概念が分かっていないと言う。たとえば、Uberとタクシー業界は対立しているが、そうではなく、統合させるような発想がないと、新しい産業は生まれない。出井氏が言うように、現代はまさに「情報そのものがビジネスを生む」のだ。20世紀型の企業は今のままでは生き残れない。従来型の企業は、情報の大切さに気づき、自ら変革してプラットフォーム企業に生まれ変わらねばならないのだ。

そして出井氏は今から10年後の2025年を見据えている。何故、2025年なのか?世の中の変化のスピードは加速している。今年はインターネットが世に出てから20年目。次の大きな変革は10年後だと出井氏は予測している。東京オリンピックは5年後の2020年。その時からビジネスモデルを変革しようと思ってももう遅い。今から国家レベルで議論をスタートすべき、と出井氏は考える。既にドイツや中国では議論が始まっているという。

2025年、働き盛りの30代のビジネスマンは今、20代のデジタルネイティブの人たちだ。彼らが日本企業の変革を担うことは間違いない。日本発の新たなプラットフォーム企業を誕生させることが我々の使命だろう。もはや待ったなしである。

こうした中、12月2日には、最先端のビジネスリーダーが東京に集結する。出井氏が2007年に立ち上げた国際会議「アジアイノベーションフォーラム」がそれだ。まさに「2025年」をテーマに、10年後の世界を予測し、AIが変革するビジネスモデルとはどのようなものなのか、議論する。若手起業家発掘の為の「YEA(Young Entrepreneurs Award)」も同時開催される。“10年後を担う人材・企業”とは?フォーラムは「展望2025 未来への提言」をまとめるという。どのような提言となるのか。Japan In-depthで後日報告する。

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