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.社会  投稿日:2018/3/4

からだの悩み、生理の悩みからフリーになるために NIPPON女性からだ会議®2018


Japan In-depth編集部(駒ヶ嶺明日美大川聖

 

【まとめ】

・生理など女性のからだの悩みはそのままにせず産婦人科を受診すべき。

・健康維持のためには、健康診断を受け、かかりつけ医を持つことが大切。

・性教育を推進するためには、社会全体の意識の底上げが重要。

 

【注:この記事には複数の写真が含まれています。サイトによっては写真説明と出典のみ記されていることがあります。その場合は、Japan In-depthのサイトhttp://japan-indepth.jp/?p=38766で記事をお読みください。】

 

ひな祭り当日、東京都渋谷で開催されたとあるイベント。テーマは「からだの悩み、生理の悩みからフリーになろう!」。主催した一般社団法人シンクパールは、健康教育と子宮頸がん検診啓発など、予防医療の推進から女性の活躍推進と次世代支援を行っている。

 

前半は3つのトークセッションで構成され、多様なゲストがからだの悩みや自身のキャリアについて語った。また、医師や看護師も登壇し、ヘルスプロモーションを行った。

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写真)女性からだ会議トークセッション第1部登壇者と参加者の中でクイズの正解者 ©Japan In-depth編集部

 

 第1部では、まず、産婦人科医のきゅー先生こと遠藤周一郎氏が、子宮・卵巣の仕組みや、産婦人科で使われる内診台についてレクチャーを行い「産婦人科に苦手意識を持たず、手遅れになる前に受診してほしい。」と呼びかけた。また、「妊娠・出産に関心があっても、生理については興味がないという人が多い。生理と妊娠は繋げて考えて。」と、生理と向き合う重要性を強調した。

 

 次に、経済産業省の紺野春菜氏は、経産省が株式市場で「健康検定銘柄」を認定していることを説明。従業員等の健康管理を経営的な視点で考え戦略的に実践する「健康経営」を行っている企業を後押しする取り組みについて説明した。

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写真)モテクリエイターゆうこす(菅本裕子)氏 ©Japan In-depth編集部

 

 これらのレクチャーを受け、モテクリエイターゆうこすこと菅本裕子氏は、ライブ中継に寄せられた視聴者の素朴な疑問を代弁し「なぜ生理は止まるのか」と質問した。これに対し遠藤氏は「原因は様々だが、生理は生きるために必ずしも必要ないため、体が危ない状況になった時には止まりやすい。止まりやすい人は是非受診して。」と答えた。

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写真)株式会社エムティーアイ ルナルナ事業部長 日根麻綾氏 ©Japan In-depth編集部

 

 続いて、クイズ形式で(株)エムティーアイが運営する女性のための健康情報サービス『ルナルナ』とシンクパールが共同で行った「年代別にみるカラダへの関心」という調査結果を披露した。家族やパートナー、友人とカラダや性についての悩みを話せることの大切さ、女性同士でも自分の経験だけに基いて考えるのではなく、いろんなカラダがあることを知ることの大切さを再認識させる内容だった。

 

 最後に菅本氏は、「10、20代の頃は生理が出産につながるという意識がなかった。ちゃんと子どもを産めるカラダづくりのためには、病院に行くことは大切。ちょっとした悩み相談でも病院に行っていいと分かった。女の子たちが実際に病院に行くハードルを下げるための活動をしたい。」と感想を述べた。

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写真)第2部登壇者 左からバクステ神田一丁目 白石氏 堀内氏、看護師 樽見氏 西山氏 ©Japan In-depth編集部

 

 第2部は、「ナース×アイドルカフェ★Live」と題して、看護師現役アイドルが仕事と健康の両立について話し合った。アイドルや看護師など、勤務時間が不規則で健康を維持することが難しい仕事でも、健康診断をきちんと受けたり、かかりつけ医を持ったりすることが大切であると呼びかけた。

看護師の樽見春香氏は、「自分の体調の変化に気づいてもらうためにかかりつけ医を持つべき。」とし、かかりつけ医を選ぶポイントは、「通いやすい家や職場の近くで、話しやすい先生がいること。」と述べた。

 

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写真)第3部登壇者 左から難波氏、和田氏 ©Japan In-depth編集部

 

 第3部に登壇した、日本医師会総合政策研究機構主任研究員和田勝行氏(前・文部科学省健康教育・食育課 課長)は、日本の性教育が進んでいないと言われる現状に対し、「学習指導要領を定めて教科書の内容を充実させるなど、文科省によるトップダウン方式は手を尽くしたと思っている。また、性教育推進派の保護者とそうではない保護者の間に立っている現場の学校・教師にはプレッシャーがある。社会全体の意識の底上げが重要である。」と述べた。

 

 来場者からは、「同世代のアイドルが自分のからだのことを話していてすごいと思った。友達同士でももっと話しやすくなればいい。」(10代女性)、「自分のやりたいことをやるには気力だけでは駄目で、健康も必要という話が印象に残っている。今後就活をする上で心に留めておきたい。」(20代女性)などの感想が聞かれた。

 

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写真)難波氏と女性からだ会議大賞を受賞した、まるのうち保健室監修 細川モモ氏 ©Japan In-depth編集部

 

 後半は場所を六本木に移し、女性からだ会議大賞受賞式が催された。まるのうち保健室(ラブテリ代表 細川モモ氏監修)、I LADY.(国際協力NGOジョイセフ)、Ladies be open(ハフィントンポスト)、Wの悲喜劇(Abema TV)、3年B組金八先生第1シリーズが優秀賞を受賞した。大賞はまるのうち保健室を監修する細川モモ氏が、特別賞は3年B組金八先生第1シリーズに出演し現在は腸トレマイスターとして活動するつちやかおり氏がそれぞれ受賞した。

 

 

 

トップ画像)女性からだ大賞受賞者と授賞式参加者©Japan In-depth編集部

 


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