【日本人もビックリ!外国人の爆笑タトゥー】~東京オリンピックとタトゥー問題 2~
さて、そんなヨーロッパで最近流行っているのは「漢字のタトゥー」や「日本語のタトゥー」です。ところが多くの欧州人が「漢字の意味」をよく調べず、適当に彼らの視点から見て「見栄えの良い漢字」を肌に掘ってしまうことから、残念ながらヨーロッパには「日本人から見たら大爆笑」のタトゥーがたくさんあります。その何件かをご紹介しましょう。
たとえば腕に「教育」の二文字を彫っている人。「教育」が大切であるということは誰にも否定できないと思いますが、果たして腕に彫る必要があるのかと聞かれると、微妙なところだと思います。少なくとも「日本人的な感覚」からいうと微妙なところではないでしょうか。
それから肩を並べて歩く男女の腕にそれぞれ「お兄さん」「妹さん」のタトゥーが刻まれているケース。男性の腕のほうに「お兄さん」、女性の腕のほうに「妹さん」と彫られているのを見ると、ある程度性別を理解した上で彫ったのだと思われますが、この二人が本当に「兄妹」なのかどうか気になるところです。もしかしたらカップルなのかもしれませんが、真実は闇の中。ただ、これもまた日本の感覚で言うと、仮に本当に仲の良い兄妹や兄弟であったとしても、腕に「お兄さん」「妹さん」「弟さん」なんて彫る人は日本人にはいませんよね。
「天使保護者水瓶座」というタトゥーを背中に彫った外国人もいます。これを見て筆者が思うことは「とりあえず字画の多そうな漢字を入れてしまったんだろうなあ」ということです。そう、欧米人は、とにかく「字画の多い漢字が好き」なのです。現に筆者もよく欧米人に「僕の(私の)名前を日本語で紙に書いて!」と目をキラキラさせながら言われますが、カタカナでその人の名前を書いてあげても、リアクションが素っ気なかったりとあまり喜ばれません。具体的に言うと、Thomas Schmidtさんの名前をカタカナで「トーマス・シュミット」と書いても、喜ばれないわけです。逆に「兎緒魔須・主密都」なんて書くと大喜びされるため、筆者は「欧米の名前をなんちゃって日本語風の漢字で書く」ことが楽しみになってしまいました。
上記の「兎緒魔須・主密都」は「夜露死苦」を連想してしまうため筆者は微妙な気持ちにさせられますが、欧米人は「とにかく字画の多い漢字が好き」ですから、こちら側(日本人側)も「お・も・て・な・し」だと割り切って対応するのが大人なのかもしれません。
「字画は多いが意味合いが微妙なタトゥー」といえば、筋肉質の外国人の腕に刻まれていた「歯医者」もそれにあたりますね。そして「冷蔵庫」も・・・確かに字画が多いですよね。それにしても、いくら字画が多いからといって「公衆便所」や「馬鹿外人」というタトゥーを腕に刻み、ヨーロッパの街を堂々と歩いている人達を見ると複雑な思いにさせられます。これらのタトゥーを彫ったタトゥー職人が「意味を知らなかった」上で彫ったのだと信じたいところですが、「もしかしたらタトゥー職人は意味を分かった上で(悪意をもって)彫ったのでは?」という考えも頭を過ぎったりします。
その点、足に「野菜」と彫っている人はまだかわいいですね。筆者が南ドイツはミュンヘンの街中でこれを発見した時は「もしかしたら、ベジタリアンなのかな?」なんて想像してみたりしました。そういえば「野菜」も字画が多いですね。
みなさんも外国人に「名前を書いて!」と言われたら「字画」を意識して書くだけで相手に喜ばれますので、ぜひ「おもてなし」の一環として「字画の多い漢字」を書いてさしあげてはいかがでしょう。たとえば目の前にいる外国人がMatthew Bergさんだとしたら、くれぐれも「マシュー・バーグ」とは書かず、「摩愁・馬阿具」と書いて差し上げましょう。バーグさんの、きっと最高の笑顔が見ることができることでしょう。
(【刺青禁止で大混乱?日本の温泉】~東京オリンピックとタトゥー問題 1~ の続きです。
【日本の温泉、タトゥー許可を望む】~東京オリンピックとタトゥー問題 3~ に続く。本シリーズ全3回)