[Japan In-depth編集部]【原宿に新名所、訪日観光客対応に第一歩】~MOSHI MOSHI BOXオープン~
日本に来た外国人旅行客が1度は訪れるであろう原宿は“竹下通り”。そこを抜け、明治通り、裏原宿の入り口が交差する、いわば”原宿のへそ“で目に飛び込んでくるのは、鮮やかな緑色の奇抜な建物。原宿カワイイ文化の第一人者で、世界で活躍するアートディレクター・増田セバスチャン氏が制作した、満艦飾の世界時計モニュメントがあなたを出迎えてくれる。
それが、満を持して12月25日(木)にオープンした、原宿初の観光案内所、「MOSHI MOSHI BOX」だ。全世界で人気のアーティスト、きゃりーぱみゅぱみゅが所属し、イベント・プロモーション事業を展開するアソビシステム株式会社が企画した。
「MOSHI MOSHI BOX」は、渋谷区観光協会が原宿の商店会などと連携した形で運営、観光案内所を主軸とした施設だ。英語対応の案内カウンター、外貨自動両替機(なんと原宿初!)、海外配送サービス、フリーWi-Fi、フリーPC・電源、スマートフォン・デジタルカメラからその場ですぐ写真プリントできる機械や、お土産屋など、外国人・日本人問わず観光客をワンストップでサポートする
「この
観光案内所は、もしもしにっぽんプロジェクトの一環として開設しました。」と語るのは、アソビシステム株式会社の畔柳涼吏氏。「もしもしにっぽんプロジェクト」とは、「ニッポンファン」の拡大を目的に、ポップカルチャーを世界に発信するプロジェクト。今回は年率30%の勢いで増え続ける訪日観光客にも目を向けた。いずれ2階で書道や茶道など日本文化体験ワークショップを企画したり、餅つきや節分など季節毎のイベントも開催する予定だ。
「原宿のアイコンになれればいいなと思う。ゆくゆくは日本を知るためのポータル、たとえばYahoo!みたいな存在にしたい。」と畔柳氏は意欲を示した。
また、10月から始まっている訪日観光客を対象とした消費税の免税制度だが、現時点では物販の単価が低いため、対応していないとのこと。高額商品を扱うようになったら検討するようだ。
これまでこうした施設が原宿になかったことが、我が国のインバウンド(訪日観光客のこと)対応の遅れを象徴している。原宿も広い。表参道の目抜き通りにも観光案内所があっていい。
また渋谷や新宿、池袋や銀座、浅草、メインの公共交通機関の駅や空港など、観光客が集まるスポットにはこうしたきめの細かいサービスを提供する案内所を積極的に設置すべきだろう。
基本的にあまり官が口を出すことではないと考えるが、一等地の確保や、規制の緩和など、民間のこうした活動を後押しするような施策は歓迎だ。クールジャパンはアウトバウンド(日本人や企業が外に出ていくこと)とインバウンドの両面から進めていくことが重要だろう。
(写真は、店長の佐々木和彦さん)
【あわせて読みたい】
[Japan In-depthニコ生公式放送リポート]今、原宿が熱い!その魅力を超解剖!
<原宿から世界に”happy”を!>今、世界中で話題のビデオの仕掛け人を直撃
[Japan In-depth 編集部]【第43回ベストドレッサー賞授賞式】
[安倍宏行]<第15回 Japan Expo2014>欧州最大の日本文化の祭典は過去最高25万人以上を動員
[大平雅美]<まわたふとん>消えてゆく実用品・消耗品の美に見るクールジャパン〜1枚の布団に450枚の「まわた」を重ねる日本寝具の地道な技