ゴーンと司法
.社会  投稿日:2015/3/13

[坪井安奈]【「将来何になりたい?」と子供に聞くのはNG】~やりたいことを実現できる職業を自ら編み出す時代~


坪井安奈(OLタレント)

「OLタレント坪井安奈の“自分と社会のつなぎ方」

プロフィール執筆記事|WEBTwitter

「将来、何になりたいの?」
子供の頃に大人からよく聞かれるありふれた質問だ。しかし、私はこの質問こそが大きな落とし穴だと感じている。

現在、私は“OLタレント”という肩書きで日々活動をしている。その名の通り、OL(会社員)とタレントを両立するというパラレルキャリアだ。ただ、この肩書きになってから実はまだ1年しか経っていない。大学を卒業後、「発信物を作りたい」という夢を胸に新卒で小学館に入社し、約2年間雑誌の編集を経験した後退社して、今の肩書きになった。

退社した理由は一つ。私のもう一つの夢である「発信者として表に立ちたい」(=芸能活動をしたい)という副業が認められていなかったからだ。まぁ、一般企業で副業が禁止なのは今の日本の現状では当たり前のことだ。そのため、「発信物を作りたい」「発信者として表に立ちたい」という両方の夢を叶えるために、私はOLタレントという肩書きを造ったのだ。

さて、冒頭の話に戻るが、「将来、何になりたいの?」と聞かれたほとんどの子供はある特定の「職業」を答えるだろう。つまり、この質問で「将来の夢=職業」という考え方が無意識に身についてしまい、「夢を叶えること=ある特定の職業に就くこと」という認識が知らないうちに植え付けられてしまうと思うのだ。

しかし、社会人の方はすでにご存知のように、“職業に就くこと”は実際にはゴールでも何でもない。重要なのは、その職業を通して何をするのか、したいのかだ。そんなことは誰でもわかってはいるのだが、昔から「将来の夢=職業」という考えが潜在的にでも備わってしまっていると、知らないうちに自分で選択肢を削ってしまうということが起こり得る。

例えば、医者と弁護士に興味がある子供がいたとする。その子は、「将来、何になりたいか」という質問に答えようとしていつの間にか「どっちを選ぼう?」という思考になってしまい、「医者と弁護士の両方をする」という選択肢を当然のように消してしまう可能性が高くなる。やりたいことが複数あった際に、「両方を実現できる職業を編み出す」という発想にはなりにくくなってしまうのだ。しかし、実際に今の世の中には医師と弁護士の両方の資格を持って活躍している人は大勢いる。

「職業は一つじゃなくていい」そのことに改めて気がついた私はOLタレントという言葉を自ら編み出し、新しい人生を歩み始めた。結果的に今は、株式会社グラニというソーシャルゲーム会社でIT業界誌の編集長を務めながら、芸能活動をしている。「発信物を作りたい」「発信者として表に立ちたい」という両方の夢がなんとか実現できている形だ。自分の夢を叶えるための、社会を良くするための、「今はまだ名のない職業」というのは世の中に多く存在するのだ。

なので、もし自分に子供ができたら私はぜひこのように質問をしていきたい。

「将来、やりたいことを全部挙げてみて。それをすべて叶えるにはどうしたらいいかな?」と。

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