ゴーンと司法
.社会  投稿日:2015/3/31

【野心を抱く人の仕事と恋愛について】~新・社会人へのメッセージ~


渡辺真由子(メディアジャーナリスト)

 

社会人デビュー、おめでとうございます。突然だが、その会社にずっといるつもりだろうか。将来の独立を視野に入れている方、ここは第一志望じゃなかったので転職を狙っている方、あるいは社内で他の社員よりも早くキャリアを積みたい方……。そんな野心あるあなたに求められる仕事と恋愛のお作法について、私の経験に基づきながら今回はお話しよう。

私はテレビ局で報道記者として働き始めた。だが実は活字媒体の方が好きだったので、いずれは文章を書く者として独立したいと思っていた(この願いはいま、おおむね叶っている)。もしあなたが、独立や転職を考えているなら、まず年齢に期限を設けよう。私の場合は、「30歳までに独立する」と決めた。1つの会社に10年以上もいれば、組織に染まってスレてしまいそうな気がしたし、「若さ」は市場価値が高いからだ。

年齢の締め切りを決めたら、そこに至るまでの年数でやるべきことを計画する。私がまず考えたのは、「大きな仕事には積極的に手を挙げる」ということだった。30歳までに独立したいのであれば、残された時間はわずか7、8年しかない。一方で、独立した後は「過去の実績」が問われることになる。組織の後ろ盾がなく、実績もない個人とは、誰も仕事したいと思いませんよね。だから、「この人、仕事出来るなあ」「専門性が高いなあ」と独立後に周囲に思わせるために、組織にいる短期間の実績づくりが重要なのだ。テレビ局記者の場合、それは「長編ドキュメンタリーを作る」であったり、「有名ニュース番組で特集コーナーを担当する」であったりする。

そうした仕事を任せてもらうには、若手だからといって遠慮していてはいけない。「〇〇を担当したい奴はいるか?」と上司が探していたら、他の同期や先輩よりも真っ先に手を挙げ、熱意をアピールする必要がある。もちろん、チャンスをただ待つだけでなく、自分からも企画を積極的に提案しよう。私はもともと「いじめ」や「女性問題」に興味があったので、それらの専門性を磨くべく、関連するネタでの特集企画をこまめに提案した。自分が独立後にどの分野の「専門家」として活動するかを早め早めに考え、その分野とリンクする実績を積み上げることが大事なのだ。

「社内の人間関係に深入りしない」というのもポイント。自分はいずれその会社を去るつもりでいる。しかし、会社の人々とあまりに仲良くなってしまうと情が移り、「まあ、このままいてもいいか」という誘惑が頭をもたげてきてしまうのだ。会社を自分にとって居心地の良すぎる場所にしてしまうと、そこから脱出できなくなる。ずるずるとぬるま湯に浸り、初心を忘れ、気がつけば時すでに遅し、ということになろう(私も相当、無愛想で通した)。

さて人間、仕事一辺倒でなく、恋愛もしたくなる。もちろん、「仕事に有利になる恋愛」を心がけよう。別に、部長の愛人になれと言っているわけではない。自分により多くの知識や広い視野、未知の経験を与えてくれる相手を選ぶのだ。酒井順子氏のベストセラー『負け犬の遠吠え』に、「同い年の男性との居酒屋デート」と、「既婚年上男性とのフグ料理デート」、どっちを取るか?という話が出てくる。野心を持つあなたには、迷うことなくフグ男性を選んで頂きたい。

酒井氏によれば、これは将来負け犬となる行動らしいが、あなたが求めているのは手近な安定ではないはずだ(ちなみに私もアラフォー婚であった)。とはいえ、恋愛のせいで悩んだり上の空になったりして仕事に集中出来ないようでは、独立や転職へ向けた実力養成計画に支障が出る。ほどほどに割り切って遊びましょう。あなたの健闘を祈ります。


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