【ファクトチェック】社民党福島みずほ党首の発言「(アベノマスクに)500億円ほど税金を使っている」は“正確”
Japan In-depth編集部(金子茉莉佳)
【まとめ】
・福島みずほ氏が「アベノマスクに500億円ほど税金を使っている」ことに触れ、115億円分のマスクを余剰させたと政府を追求するツイート。
・そのツイートに対し、260億であると追及するツイートがあった。
・福島みずほ氏のツイート内容は、官房長官記者会見に基づいており、“正確”である。
昨年政府が実施した新型コロナウイルスの対策事業において、会計検査院の検査により、福祉施設や全世帯に配るため政府が調達したおよそ1億4千万枚のアベノマスクのうち、今年3月末時点で約115億円相当の約8200万枚が倉庫に保管されたままであったことが判明した。
このことについて、福島みずほ氏は10月27日、介護現場では使用できないアベノマスクに500億円の税金を使っていることに触れ、115億円分のマスクを余剰させた政府を追及するツイートをした。
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アベノマスクをずっと追及してきましたが、全部で500億円ほど税金を使っています。アベノマスクは介護現場では使えないと散々言われました。115億円分余剰とは全くの無駄遣いです。
▲Twitter/福島みずほ @mizuhofukushima 10月27日の投稿
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このツイートに対し、実際に使った税金は260億であると指摘したツイートがあった。
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(´・ω・)…社民党党首がまたウソをついています…
500億ではなく260億です…
国会でなにを聞いていたのでしょうか?寝てたのでしょうか?
▲Twitter/taka @taka_eha 10月27日
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今回、福島みずほ氏の発言、「(アベノマスクに)全部で500億円ほど税金を使っています」の部分を検証する。
菅義偉官房長官(当時)は2020年6月1日午前の記者会見で、全世帯へ布マスク1億3000万枚を配布する費用に関し、契約額の総額が約260億円になると明らかにした。(会見8’54”~)
また、2020年7月28日午後の記者会見において、菅義偉官房長官(当時)は、障害施設や妊婦向けに7000万枚の布マスク、また介護施設向けに8000万枚の布マスクを追加発注したと発言しており、それらの追加発注分の費用は計247億円だとしている。(会見3’50”〜)当初契約額約260億円と合計して総事業約500億円となったことがわかる。
すなわち、今回の福島みずほ氏の「アベノマスクに500億円の税金を使っている」という発言は、新型コロナウイルスの対策事業を推し進めている政府の発言に基づいており、“正確”と判定する。
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トップ写真:社民党福島みずほ党首(2021年04月13日) 出典:Photo by Takashi Aoyama/Getty Images