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未分類  投稿日:2026/6/16

「与党・野党は終わった」——国民民主・足立泰史が語る責任政党ガバナンス論


安倍宏行(Japan In-depth 編集長・ジャーナリスト)

■本稿のポイント
・足立康史議員は「与党・野党という概念は終わった」と断言。自民+国民民主=責任政党、維新=無責任党という新たな政界軸を提唱する。
・終盤国会では衆議院定数削減法案、大阪「副首都」法案、憲法改正の3テーマで維新との対立が顕在化しており、足立議員は「維新は無責任党だからまとめる気がない」と断じる。
・衆院解散・総選挙時に在外投票に間に合わない有権者が続出したことをうけ、複雑な行政調整が障壁となっていることを指摘し、在外ネット投票の実現を訴える。

国民民主党・足立泰史参議院議員は2026年6月、「与党・野党という概念はもう古い」と断言した。自民と維新を古い意味での「与党」と呼ぶのではなく、責任政党(自民+国民民主)と無責任党(維新)という新たな軸で政界を読み解くべきだという。終盤国会で激化する維新との対立を背景に、55年体制の終焉と新たな責任ガバナンスの必要性を訴えた。(Japan In-depth編集部)

👉対談の全編動画はこちら https://www.youtube.com/live/wpwZUKMro9w?si=WVrnWZO2UDQdovI5
「与党・野党」は終わった——責任政党ガバナンス論とは?

「55年体制で言われてきた与党・野党・連立といった既成概念は全部古い」

足立議員はこう切り出した。1955年の自民党結成から70年以上が経過した今、政界を読む座標軸そのものを刷新すべきだという主張だ。

一般的な概念で言えば「与党=自民+維新」「野党=国民民主ほか」となる。しかし足立議員の認識は異なる。「今の数ある政党の中で責任政党として足り得るのは自民党と国民民主党だ」。その反対側には「無責任者たちがいる」と言い、現時点でその筆頭に維新を挙げる。

「責任政党ガバナンスの再構築」——これが足立議員の言葉で言えば「新しい作法」の本質だ。玉木代表が「新しいお作法」と表現してきたものと同義だという。

現実の政治は、なぜ「国民民主の言った通り」になったのか?

この半年の石破政権の動きを振り返り、足立議員はこう指摘する。「玉木代表・榛葉幹事長が率いる国民民主党が言ってきた通りになっている。」

具体例として挙げられたのが予算審議だ。年度内の新年度予算通過ができず暫定予算となったこと、当初「補正はいらない」と言っていた政権が結局3兆円の補正を組んだこと——いずれも国民民主が早期から指摘していた展開だった。

では、なぜ政権は先を読んでいながら対応が遅れたのか。
「無責任与党である維新の会を重視しすぎているからではないか」と足立議員は語る。衆議院に軸足を置く石破総理が参議院の微妙な力学を十分に読み切れず、維新への配慮を優先した結果、国民民主の提言採用が後手に回ったという分析だ。

ただし「結果的には、国民民主の提案はいいよねと思ったらちゃんと採用してくれている」とも評価する。ガソリン暫定税率(12月31日)、軽油暫定税率(3月31日)の廃止、103万円の壁(基礎控除の引き上げ)と、「50年ぶり・30年ぶりの政策」を次々と実現してきたことは事実だ。

国会終盤、維新と対立する「3つの戦場」とは?

対談時点の国会終盤では、維新との対立が3つのテーマで同時進行していた。

① 衆議院定数削減法案
維新が提出した45削減法案について、足立議員は「審議に値しない」と断言する。本来、選挙制度の全体像を議論してから定数問題を扱うべきところ、期限を守らずに突然単独法案を出してきたからだ。

「選挙制度と一体的に議論すべき定数の問題を定数だけでばっさりいくような法案を、昨年10月の連立合意に無理やり押し込んできている」
自民党が再議決で成立させる可能性については、「自民党はそれほど甘い政党ではない。成立させるとは連立合意書に書いていないのだから、国会に出すところまでが約束だ」と読む。

② 大阪「副首都」法案(副首都・大阪法案)
最も複雑な構造を持つのがこの法案だ。足立議員の解説によれば、維新が本当にやりたいのは「大阪市廃止」——すなわち2015年・2020年と2度敗れた住民投票の再挑戦だという。

しかし、3度目を大阪市民に問えば再び否決されかねない。そこで考案されたのが「大阪府の名称を大阪都に変える」という新たな住民投票だ。府民全体(大阪市民はその3分の1以下)に問うことで、大阪市廃止も同時に決めてしまおうという仕掛けだという。

住民投票の範囲を大阪市民から大阪府民に広げるために名称変更を利用している。名称変更したいから名称変更するのではない」と足立議員は指摘する。自民党内からも「東京都の”都”は陛下がおられる場所。安易な名称変更は認められない」との声が上がり、府市議団の反発と合わさって法案審議は混乱している。

「自民党の実務者は最初から平場を通らないと分かっていた。それを維新側に伝え続けてきたが、維新は聞かない。だから出てきて大噴出している。これも予定通りだ」

国民民主党として協力できる条件は4点。

1 法案の根幹となる「副首都」概念の定義を整理すること
2 足立議員が提出している「特別市法案」も選択肢として成立させること
3 同日選を回避すること
4 住民投票の対象を大阪市民に戻すこと——この4点に対応してくれる

なら協力できると述べた。また足立議員は現在、維新の担当者と毎日電話で折衝中だとも明かした。

③ 憲法改正
参議院の3分の2を構成するうえで鍵を握るのは「自民・国民民主・公明・維新の4党」だと足立議員は指摘する。しかし維新が9条2項削除にこだわる限り、出口が見えない。

「2項削除で行けるかと言えば行けない。だからそれ以外の議論をしているのに、維新がバーンと言うから高市さんは『自衛隊明記は無理ね』と下げるわけだ」

国民民主が現在推進しているのは、緊急事態対応と参議院の「一票の格差」解消を中心とした選挙制度だ。ただし足立議員自身は、合区(一票の格差)解消が「テクニカルに相当難しい」と懸念を示す。緊急集会の開催権が内閣側にある問題、参議院の全国比例と都道府県代表性の整理など、積み残された論点は多い。
「来年の春までに目処をつけるというのは厳しいと思う」

野党の立場で「在外ネット投票」をどう実現するのか?

足立議員が終盤国会で個人的にこだわっているテーマが、在外ネット投票の実現だ。

2月8日の衆院解散・総選挙は戦後最短の選挙戦となり、在外投票の投票用紙を取り寄せても間に合わない有権者が続出。通常100万人規模の在外有権者のうち、郵便投票できたのはわずか数百人にとどまったとみられる。「これが立法事実だ」と足立議員は語る。

マイナンバーカードの時代にデジタル投票ができない理由はないはずだが、デジタル省・総務省・法務省・外務省の4省がスクラムを組まないと実現しない複雑な行政調整が壁となっている。

「自民党に入っていたらできなかったかもしれない。野党だから各省と等距離で議論できる。デジタル大臣が嫌がったが、丁寧に丁寧に国会審議を重ねてきた。この特別国会中に必ず実施規定を仕上げたい」

附帯決議で「できた気になる」ことへの警戒も口にした。「附帯決議はガス抜きだ。本則に書かれてなければ政策実現とは言わない。野党でもここまでできるというモデルを積み上げることが大事だ。」

代表選を前に、足立議員が語る「自身の役割」とは?

対談の最後、足立議員は代表戦への出馬について「出ない」と明言した。「玉木代表・榛葉幹事長に仲間に入れていただいたこの国民民主党だから、水を刺すことはしない。9月の代表戦は本気の代表戦にすべきだ。」

そして「維新時代には維新維新で新しいステージを作ろうとしていたが、今も気持ちは同じ」と語りながら、かつて日産出身をアピールしようとした際にフジテレビの女性社員から「外様って言うな。あんた自分で来たんだろ」と言われたエピソードを紹介。

「国民民主党の足立泰史に投票してくださった方の負託がある。それに応えるために自分のやるべき仕事をやる」と締めくくった。

対談の全編はこちら──「与党・野党は終わった、責任政党ガバナンス論とは何か

本記事で扱った「与党・野党は終わった・責任政党ガバナンス論」の議論は、Japan In-depthチャンネルでの足立泰史参議院議員と安倍宏行編集長による対談(2026年6月配信)をもとにしている。本編動画では、憲法改正の具体的な論点・大阪副首都法案の詳細・在外ネット投票の立法過程など、さらに深い議論が展開されている。

☆動画を視聴する 「与党・野党は終わった」国民民主・足立泰史が語る責任政党ガバナンス論|Japan In-depth https://www.youtube.com/live/wpwZUKMro9w?si=WVrnWZO2UDQdovI5
2026年6月11日(月)16:00〜ライブ配信。大阪市議・府議・衆議院議員を経て参議院議員に転じた足立泰史議員と安倍編集長が、「与党・野党は終わった」をテーマに責任政党ガバナンス論から終盤国会の内幕まで約1時間で深掘り。
本編動画で語られた他の主な論点:
・国民民主の人材層(7分〜)——閣僚3人・副大臣10人・政務官20人規模の実力者が揃う党内の実態
・大阪副首都法案の仕掛け(37分〜)——住民投票の対象を大阪市民から府民に広げるための名称変更という構造を詳解
・憲法改正の難所(20分〜)——緊急集会の開催権問題、5億解消のテクニカルな困難、谷合公明議員の重要な指摘
・在外ネット投票(1時間3分〜)——マイナンバー時代に実現すべき選挙インフラの整備を訴える足立議員の国会活動

■ よくある質問(FAQ)
Q1: 在外ネット投票はいつ実現するのか?

A: 足立議員は今次特別国会中に「実施の規定」を仕上げることを目標としている。2月8日の解散総選挙で在外投票が事実上機能しなかったことが立法事実となり、デジタル省・総務省・法務省・外務省の4省を巻き込んだ調整が進行中。

関連リンク(一次情報)
国民民主党・足立泰史議員プロフィール https://new-kokumin.jp/member/adachi-yasushi
国民民主党 政策各論「民主主義の深化」 https://new-kokumin.jp/policies/specifics




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