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.国際  投稿日:2015/9/21

[古森義久]【アジアで好感持たれる日本、好ましくない国は中国】~国際世論調査で明らかに~


古森義久(ジャーナリスト/国際教養大学 客員教授)

「古森義久の内外透視」

執筆記事プロフィールBlog

アジア・太平洋の諸国ではやはり日本が最も好かれている――

中国や韓国の反日キャンペーンにもかかわらず、アジアの大多数の諸国民は日本に好感を抱いていることを示す新たな世論調査結果が9月上旬、アメリカの大手調査機関「ピュー・リサーチ・センター」から発表された。この結果は日本の一部ニュースメディアが描く「アジアが日本に反発する」という絵図とも大きく異なっている。

ピュー・リサーチ・センターは種々の国際的な世論調査で知られているが、今回の調査はアジア・太平洋地域の諸国民が域内の他の諸国をどう認識しているかを主対象とした。調査の対象となったのは日本、中国、韓国、インド、オーストラリア、マレーシア、ベトナム、フィリピン、インドネシア、パキスタン、アメリカの合計11カ国の国民、今年4月から5月にかけて総計1万5千人以上の意見を調べたという。

この結果、アメリカ以外の10カ国では他の諸国への好感度(好ましいと感じること)で日本をあげた人が全体の71%と判明し、他の諸国への好感度よりも高かった。日本への好感はマレーシアで84%、フィリピン81%、オーストラリア80%、インドネシア71%と、第二次大戦で日本軍が軍事攻勢をかけて、戦場となった諸国でも日本を好ましいとする国民が圧倒的に多いことがわかった。アメリカでの日本の好感度は今回は74%だったという。日本を好ましいとする人が少ない国は予想どおりで、中国が12%、韓国が25%だった。

しかし同じ調査ではアジアの主要諸国への好感度では意外にも中国が2位となり、57%となった。続いてはインド51%、韓国47%などだった。ただし諸国民全体での「好ましくない」という回答が中国に対しては33%、インド31%、韓国23%となり、日本に対する同じ回答がわずか13%だったとの対照的となった。この点でも日本がアジアでは最も好かれている国だという現実が立証されたようだ。

この調査では最近のアジア全体の関心事となっている中国の領土拡張の動きがとくに提起され、「中国との領土紛争を懸念しているか」という質問が特設された。この質問に対し「懸念している」と答えたのがフィリピン国民が91%、ベトナム国民と日本国民がともに83%、韓国民が78%だという結果が出た。中国に自国領を奪われるという心配が日本での尖閣諸島への思いだけではないという調査結果だといえよう。

こうした調査結果は日本のアジアとの交流を考える際に、あくまで中国と韓国だけが対日観や対日感情では他の諸国から遊離している事実を認識すべきだという教訓の裏づけでもあろう。

 


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