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.政治  投稿日:2015/12/16

[細川珠生]【維新・民主統一会派の目指すもの】~維新の党柿沢未途衆議院議員に聞く~


「細川珠生のモーニングトーク」2015年12月5日放送

細川珠生(政治ジャーナリスト)|執筆記事 | プロフィール

Japan In-depth 編集部(Aya)

維新の分裂問題がついに収束に向かった。維新の党は、おおさか維新の会と円満に話合いがまとまり、民主党と統一会派を作ることで合意。今回は維新の党の柿沢未途衆議院議員を迎え、話を聞いた。

今回の合意について、柿沢氏は、「バラバラの野党を結集させる方向に、第一歩を踏み出したということではないかと思う。」と述べた。松野代表の元に残った21人の維新の党メンバーは衆議院で民主党と統一会派を組む。参議院でもやがては統一会派を作ることで合意した。これにより、衆議院で92名という野党第一会派が誕生した。柿沢氏は、「国会の中でもかなり大きな勢力として活動ができるようになる。」と話し、「是非ここで成果を上げて、反転攻勢につなげていきたいと思っている。」と意気込みを示した。

安倍一強体制の中で、維新がこれから目指すところを細川氏が問うと、柿沢氏は、「一言でいえば、国民、庶民の側に立った政治を行うという立ち位置の政治勢力を、結集して作り出したい。」と回答。自身の選挙区である江東区の住民と対話した際の感触を、「アベノミクスで景気が回復してよかったと思っている人は殆どいないと感じる。むしろ、この三年間で物価も上がって、生活の実感としては苦しくなったと感じている人の方が多いのではないか。」と語り、その原因を「上と下との格差がどんどん開いて、アベノミクスの恩恵は上の大企業富裕層にしか及んでいないというところに問題がある。」と指摘した。

柿沢氏は、大多数の庶民が置き去りになっていることに対し、「今必要なのは、国民、庶民の側に立って経済政策を行うアベノミクスに代わる新しい考え方。」と述べ、それを打ち出す政治勢力になるべく、バラバラになっている野党をまとめ上げることへの意欲を示した。さらに、「それを旗印として7月の参議院選挙を戦っていきたい。」と意欲を示した。

具体的な政策として、消費税の問題について言及。軽減税率は言葉のまやかしだ、と批判し、それに代わる案として、世界的にも話題になっているベーシックインカムの導入を提案した。マイナンバーを利用して所得の捕捉を行い、必要最低限の所得を全国民に保障する制度を導入して生活の安心をもたらす意向だ。

統一会派の合意をした維新の党と民主党だが、政策はどの程度合意しているのか。柿沢氏は、民主党側から、「たかが統一会派のために、詳細なものはいらないのではないか」と言われるほど多岐にわたり合意をしていることを明かし、憲法については、「今の憲法を一言一句変えないというような古典的な護憲の考え方は採用されていない。」と述べた。

現行憲法に、地方分権についての言及がないことを挙げ、改正に意欲を見せた。また、憲法九条に関しては、「今、日本が持っている実力からして、あんまり背伸びをして、あれもできます、これもできますと世界に対して約束をしすぎることは、結果的に果たせない約束をすることになってしまう。日米同盟を効果的に運用しながら、日本が自分の国を防衛するために万全な防衛力の整備をすることが基本だと思う。」と、現実的な安全保障政策の重要性を主張した。

年明け早々、1月4日から通常国会が始まる。細川氏が「統一会派の見せ場になると思う。期待をしている。」と話すと、柿沢氏は「国民、庶民、つまり納税者の側に立つ政治勢力を結集させて成果を上げていきたい」と答えた。

(この記事は、ラジオ日本「細川珠生のモーニングトーク」2015年12月12日放送 を要約したものです)

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