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.政治  投稿日:2016/5/12

自民党候補2人目は有名女子アナ?参院選東京選挙区


    山田厚俊(ジャーナリスト)

7月に実施される参院選で、東京選挙区の定数は5から6に増えた。自民党は2議席確保するため、現職の中川雅治氏に加え、2人目を模索していた。当初、作家の乙武洋匡氏に決まるかと思われたが、『週刊新潮』による不倫報道で本人が辞退。その後、現職の女性都議が浮上したが、都連の猛反対に遭い、難航していた。

「党本部は、民進党の現職、蓮舫元行政刷新担当相に対抗するため、女性候補を擁立する考えです。しかし、現職都議の場合、中川氏でまとまっていた都連が割れてしまうため、都連としては受け入れられなかったのです」(自民党関係者)

前回、約170万票を獲得した蓮舫氏だが、今回は120万票止まりというのが大方の読み。公明党の現職、竹谷とし子氏は前回並みの80万票。中川氏は前回71万票だったが、さらに10万票の上積みを狙っている。加えて、残り3議席を各党で争う構図で、民進党の小川敏夫参院幹事長や共産党の新人、山添拓氏、日本を元気にする会の松田公太代表が「最低ラインは60万票」(前出・関係者)の票獲得に向け、凌ぎを削る。

1人増員となった東京選挙区で、2人目の候補を立てられないと、政権与党としての自民党の面目が丸つぶれの格好だ。加えて、新党改革が、女優の高樹沙耶氏の擁立を決め、一気に女性対決となりそうな中、ようやく自民党も水面下で有名女子アナに狙いを定めているとの情報が入ってきた。

「13日に茂木敏充選対委員長、都連の内田茂幹事長らが面接をする予定です。その後、正式に発表する予定ですが、名前は完全に伏せられています」(前出・関係者)

というのも、乙武氏で事前に情報が漏れたため手痛い目に遭ったとの反省から、情報管理を徹底しているとのことだ。

自民党はオープンエントリーで候補者の“見える化”を進めているが、評判は芳しくない。結局、著名人を出して人気投票の様相となると元の木阿弥で、ますます議員の劣化が進むこととなりかねないが、果たして、夏の東京、女性の争いの行方はいかにーー。


この記事を書いた人
山田厚俊ジャーナリスト

1961年、栃木県生れ。東京工芸大学短期大学部卒業後、建設業界紙、タウン紙の記者を経て95年4月、元大阪読売社会部長の黒田清氏が代表を務める「黒田ジャーナル」に入社。阪神・淡路大震災の取材に加わる。震災取材後、事務所から出向する形でテレビ制作に携わる。黒田氏死去後、大谷昭宏事務所に転籍。2002年から週刊誌で活動を始める。2009年2月、大谷昭宏事務所を退社。フリー活動を開始。週刊誌をはじめ、ビジネス誌、月刊誌で執筆活動中。

山田厚俊

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