[Japan In-depth 編集部]【マイノリティーを政治に!】〜筆談ホステスが区議選出馬会見~

来る統一地方選で東京北区の区議選の立候補予定者の女性が、無言でスケッチブックに書いた手書きのメッセージを掲げると、一斉にカメラのフラッシュがたかれた。彼女は筆談ホステスとして有名な斎藤りえさんだ。
「日本を元気にする会」(代表松田公太参議院議員)はこの春の統一地方選挙に向け、斎藤さんを含め、20人の第一次公認・推薦候補予定者を25日発表した。松田公太代表は、「公募は2月に行ってから始めたが、公認14名、推薦6名、合計20名の候補予定者を選ぶことができた。いわゆる、政治屋ではない人を選び、中でも経営者が過半を占めた。」と述べた。
又、参議院議員山田太郎政調会長は、統一地方選向けに3つの政策を以下の通り発表した。
1 安心安全で長く住み続けられる町を
2 地域の経済を元気に
3 地域直接民主型政治の導入
候補予定者の一人斎藤りえさんは、子供のころ聴覚を失い、その後銀座NO.1ホステスになり、“筆談ホステス”として有名になった。その半生は北川景子主演のドラマにもなったことがある。その斎藤さんが紙に書いて掲げた政策は以下の三点。
1 バリアフリー社会
2 女性の社会進出
3 子育て少子化問題
「ありとあらゆるサポートのできる社会を作りたいです。」との決意も掲げた。
質疑応答で、記者が出馬を決意したきっかけを問うと、斎藤さんはアシスタントがパソコンに打ち込んだ質問の内容を見て、答えをスケッチブックに書いた。「私が聴覚障がい者であり、母であり、女性でもあります。当事者として変えていきたいです。」と。
また、今後斎藤さんが議員になった場合、どのように活動していくのか、との質問には松田代表が回答。「議会に聴覚障害の人など来てもらっちゃ困ります、ということでなく、議会が変わらないと街が変わらない。(斎藤さんも)一人でパソコンやモニターなど使えば活動できる。実際、パソコンなどを使って書き込んで質問するとか、実現出来ている(他の県の議会の)例がある。」と述べ、議会もマイノリティーを受け入れていくことが社会の変革につながるとの考えを示した。
さらに松田代表は、今後、「日本を元気にする会」は2次公募などを行い、公認を30人くらいまで増やし、東京23区すべてから候補者を出したい、と意欲を示した。

LGBTや障害をもつ人、高齢者や妊婦、小さい子供など、あらゆる人々が安全、安心に暮らせる社会の実現を目指すことは政治の大きな役割だろう。斎藤さんのような人が政治の世界に挑戦することは大きな決断だ。
私たちも政治に無関心を決め込むのではなく、身近な候補者に目を向け、自分たちにとって望ましい社会とはどのようなものなのか、自分事として考えることが必要だと思った。統一地方選挙はそのきっかけになるはずだ。







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