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.社会  投稿日:2015/3/25

【継続して身につけたものは貴方を裏切らない】~新・社会人へのメッセージ~


安倍宏行(Japan In-depth編集長/ジャーナリスト)

「編集長の眼」

 

還暦を迎えようとしている今、これから社会に出んとする若者を街で見かけると眩しい。桜が咲き誇るこの季節の風物詩だ。

大したことは言えないが、二つ守っていることがある。一つは、語学の勉強を続けることだ。中学から英語を学び始めてもう46年も経った。未だに大して話せないが、兎に角英会話の勉強は止めたことがない。語学というものは一度話すのを辞めるとすぐに錆びついてしまう。それが怖いから最低でも週に1回はネイティブと話すようにしている。

仕事柄、海外の人と接することも少なくない。常に新しい話題に英語で話せるようにしておこうと思っていることも続いている一つの理由だ。記者だからそれはそうだろう、とお思いかもしれない。しかし、グローバル化が加速する中、英語が必要ない仕事はほとんど無い。

例えば会社が突然外資に買収されたらどうだろう?いきなり上司が外人になるかもしれない。お医者様だろうが弁護士先生だろうが、政府が移民を真剣に検討している現在、患者やクライアントが外国人になる可能性は高い。小売業の人だって、これだけインバウンド(訪日海外旅行客)が増えてくると海外のお客さんに対応できなければ商売のチャンスを失う。

英語が出来れば仕事の幅が広がる。もはやマストと言っていい。さらにいえばもう一か国語話せたら更に有利だ。中国語やスペイン語がお勧めだ。どちらの言語も話す人口がとてつもなく多いからだ。今からでも遅くない。語学は話す時間に比例する。隙間時間を使って習得しよう。

もう一つは人脈だ。会社の人とばかり付き合うのではなく、外にネットワークを築こう。私は10年以上自分でセミナーを主催しているが、その時講師で来てくれた人とは長いお付き合いとなっている。様々な分野の人と知り合うことは、自分が新たな仕事に挑戦するときなど大きな力となる。人間が一人でできることなんてたかが知れている。これもコツコツ継続してきた成果である。

「継続は力なり」、とはよく言ったものだ。趣味であれなんであれ、続けることは簡単なようで難しい。やりたくても「時間がない」「忙しい」と自分で言い訳を探して途中で放り出してしまうのは人の常だ。だが、人と同じことをやっていたら、進歩はない。もし自分の夢を叶えたいなら、思い出してほしい。「継続は力なり」という言葉を。続けて身につけたものはあなたを絶対裏切らない。続けていて良かった、と思える日は必ず来る、と言いたい。


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