ゴーンと司法
.JID,IT/メディア  投稿日:2015/8/20

[Japan In-depthチャンネルニコ生公式放送リポート]【米の盗聴疑惑と70周年談話の報道ぶりを考える】~日本報道検証機構楊井人文代表に聞く~


2015年8月19日放送

Japan In-depth 編集部(Sana)

7月31日、ウィキリークスが米国の対日盗聴に関する資料を発表した。今回のJapan In-depthと日本報道検証機構(GoHoo)とのコラボ企画では、アメリカによる日本に対する盗聴報道、そして安倍総理の戦後70周年談話に関する報道について、機構代表の楊井人文氏と共に考えた。

 前半は、米国による日本政府・企業への盗聴について触れられた。事実が判明した翌日の朝刊で、一面記事として取り上げたのは朝日・毎日新聞だけだった。欧米でも騒がれる、超ド級のニュースのはずが、一週間足らずで報道は落ち着いた。

「衝撃的な内容の割に日本のメディアの反応が鈍かったのでは」という安倍編集長の問いに対し、楊井氏は「米国が同盟国であることと、安保法案成立前のデリケートな時期であることを考えると、親米派と言われる新聞社が報道をセーブすることは、ある意味予測がついた。しかし反米と言われる新聞社も報道に熱心ではなかったことには驚いた。国益を損なうはずの事実を報道しなかったことは、日本メディアの大きな問題を表しているのではないか。」と指摘した。

独仏でも、それぞれ2013年、今年6月と、米国から盗聴されていたことが判明したが、両国とも事実の判明とともに駐米国大使を召喚したり、捜査を開始したりしている。一方日本政府は、国家安全保障会議(通称:NSC)を一度も開催せず、大使も召喚していない。

楊井氏は「政府の反応の鈍さは、メディアの鈍さと共通するものがある。記者会見での質問もほとんど行われなかった。機密情報が盗まれることへの危機感の薄さは、米国の盗聴が判明したこと以上に驚くべきことである。」と懸念を表明した。

後半となり、話題は「安倍談話」へと移った。新聞各社の1面見出しの報道を比較すると、どれも4つのキーワード(「植民地支配」、「侵略」、「痛切な反省」、「おわび」)が中心になっているが、産経新聞のみ「次世代、謝罪を続ける必要はない」という安倍総理大臣の意思を見出しに取った。

楊井氏の「談話に、4つのキーワードが含まれているかどうかに囚われた報道になっていた。」という発言を受け、安倍編集長は「今回の70周年談話は、村上・小泉談話と一線を画した内容だった。中国・韓国の反応も大人しく、海外の評判も悪くなかった談話の中身を日本のメディアはもっと掘り下げるべきだった。」と指摘した。

加えて楊井氏は、朝日新聞の「『私は』という主語がなかったことから、談話は安倍総理自身の考えとは言えない」という指摘を例にあげ、「日本語は主語がなくても、文脈で話者の意見かどうかがわかる言語である。取るに足らない揚げ足取りを大々的に取り上げる日本メディアのあり方はおかしい。」と批判した。

(この記事は、ニコ生【Japan In-depthチャンネル】2015年8月19日放送 を要約したものです。ニコ生【Japan In-depthチャンネル】))


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