【サイクロン甚大被害のバヌアツへ支援】~元フジ・アナが緊急会見~
Japan In-depth 編集部 (Ai)
おりしも世界防災会議が仙台で開かれていた13日、超大型のサイクロン「バム」の直撃を受け、甚大な被害が出ている太平洋の島国、バヌアツ共和国。現在も通信回線が完全復旧していないため、首都ポートビラ以外の被害状況は十分に把握できていないが、全国民25万人のうち約9割が被災したと伝えられている。死者数は11人、首都のあるエファテ島では90%の建造物が被害にあっており、壊滅的な状態だ。48か所のシェルターに3,300人超が避難しており(17日国連調べ)、ユニセフによると6万人の子供たちが被災、水やトイレが使えず感染症のリスクが高まっている。
そうした中、元フジテレビのアナウンサーでバヌアツ在住でもある、相川梨絵さん(バヌアツ親善大使)が、19日、バヌアツ共和国サイクロン被災支援金願いの記者会見を東京都御茶ノ水の太平洋諸島センターにて行った。
バヌアツではもともと簡易的な造りの家が多く、屋根が吹き飛んでいるケースがとても多いという。相川さんは「日本政府から支援されたお金は医療・食料に優先されるため、日本バヌアツ親善協会としては住居に重点を置いていきたい。28日からバヌアツに戻る予定のため、自分の目で、助けが必要な家にトタン屋根を配っていきたい」と訴えた。
動画メッセージでは、バヌアツ大統領Joe.Y.Natsmanさんが「われわれは全てを失い、壊滅的な状況である。同じ被災国として、日本のみなさんは今の(私たちの)気持ちがわかるのではないか?良き友人として、是非ご支援願いたい。」と訴えた。
会見に臨んだ太平洋諸島センター長小川さんは「あまり知られていませんが、戦前はバヌアツに移住している日本人もいました。中には自分の祖父は日本人だよ、という子もいます。バヌアツと日本の接点は意外とあるのです。」とのエピソードを紹介した。
又、「東日本大震災の際、国民所得がとても少ない中、バヌアツが日本へ義援金をおくってくれたということを福島県相馬市の方々は覚えているとおっしゃっていました。その恩は忘れてはなりません。」と日本からの支援への期待を示した。
日本政府はバヌアツ政府の要請を受け、2000万円相当の緊急援助物資の供与を決定している。また、16日には、医療関係者(医師1名,看護師1名)、外務省及びJICAの6名から成る調査チームをバヌアツに向け派遣(17日到着)し、首都ポートビラにてバヌアツ政府等と調整・協議を行っている。また、19日現在、国際緊急援助隊・医療チーム(14名:先に現地入りした調査チーム6名に18日現地入りした医療チーム8名が合流)が派遣中である。
国連防災世界会議は18日深夜、新たな国際防災指針の「仙台防災枠組み」を採択し、閉幕したばかりだ。途上国に対する持続的な支援も謳われている。今後は日本で培われている”減災”の為の技術や知識を広めていくことも必要だろう。
<義援金振込口座>
千葉興業銀行(0135) 船橋支店(410)
普通口座 1163650
トクヒ)ニホンバヌアツシンゼンキョウカイ バヌアツサイガイギエンクチ
特定非営利活動法人日本バヌアツ親善協会
バヌアツ災害義援金口
代表理事 大数加蕃信
<ユニセフ 自然災害緊急募金>
郵便局(ゆうちょ銀行)振替口座:00190-5-31000
口座名義:公益財団法人 日本ユニセフ協会