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経済  投稿日:2013/12/11

[安倍宏行]2014年相場・日経平均20000円超えも伺わせる強気の予測の根拠は一体何?〜証券業界の強気は当たるか?

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Japan In-Depth編集長

安倍宏行(ジャーナリスト)

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「(相場の)風景は一変した。アベノミクスの1年間だった。」

高揚した面持ちでそう述べたのは大和証券の日比野隆司社長だ。1年前のこの時期、2013年の日経平均の最高値予想を12,000円から14,000円に引き上げないといけないな、と言っていたのを覚えているが、その予想が今年、ここまで覆るとは誰が想像しただろうか。

草木頼幸・大和証券副社長は満面の笑みを浮かべ、こう話した。

「2014年の最高値は18,500円から19,000円でどうかな?」

20.000円超えも伺わせるこの強気の予測の根拠は一体何なのか?

一つには外国人買い残だ。日比野社長は、2013年の外国人の買いは13兆円の買い越しだったが、まだ余力は十分あると予測、2014年も買い越しが続くとの見通しを語った。

さらに、

  1.  NISA[注1:少額投資非課税制度]口座開設が2014年度に入って加速すること。
  2.  GPIF注2:年金積立金管理有用独立行政法人が運用先をリスク性資産へ振り向ける可能性が高いこと。

などにも触れ、「貯蓄から投資が加速する年になる」と自らの相場予測に自信を示した。2007年当時の安倍政権における最高値、18,280円台を射程に捉えた動きと予測する。ここで、読者諸氏の中には、4月の消費税率上げの景気への影響はないのか?と思う向きもあろう。

これについては、9日行われた日本総研のシンポジウム2020年までに何をすべきか~持続可能な経済社会の構築に向けて~において、法政大学大学院・小峰隆夫教授は、消費税引き上げはすでに相場に織り込み済みであり、景気への影響は限定的との見方を示した。証券関係者も同様にみているということなのだろう。

しかし、消費者にとってはまだ実感はない、というのが本当のところなのではないか。日本労働組合総連合会が4日発表した調査結果によると、2013年冬ボーナス(加重平均)は平均73万3,102円で、前年同時期の67万9,419円と比べて5万3,683円(7.90%)増だというが、それは大企業の話であり、中小企業にまでまだ波及効果は出ていないと思われる。

但し、製造業中心に業績が回復しており、いずれは中小にも波及してくるだろう。証券業界の強気の見通しが当たるかどうか、まずは年末大納会の値がどうなるかだ。我々消費者も自らの相場感に基づき、資産ポートフォリオを見直したほうがよさそうだ。

【注1】2014年1月からスタートする制度。運用で得た利益が非課税になる。夫婦2人で口座を開設すれば、1年間に夫100万円、妻100万円、計200万円までの元本が非課税で運用できる。最大で、5年間で計1千万円が非課税で運用できる仕組みで、個人マネーが貯蓄から投資に回る起爆剤になると期待されている。

【注2】厚生年金と国民年金の積立金124兆円を運用する世界最大の年金基金。政府の有識者会議は11月、国内債が6割を占めるGPIFの資産構成を見直すよう提言。不動産投資信託(REIT)や不動産、インフラなどのリスク資産への投資を検討するよう求めている。9月末の実績は国内債58.03%、国内株16.29%、外債10.13%、外株13.49%。

 

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