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.政治  投稿日:2015/5/31

[山田厚俊] 【維新のちょい悪風リーダー、手腕に期待】~野党再編の流れ作れるか?


 

山田厚俊(ジャーナリスト)

「山田厚俊の永田町ミザルイワザルキカザル」

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「波紋呼ぶ松野代表尾の『野党結集』」(夕刊フジ5月28日号、「鈴木棟一の風雲永田町」)、「維新新代表松野頼久 六本木ヤンチャ伝説と夏木マリ似妻」(週刊文春6月4日号)「不安を積んで船出した『松野』『柿沢』維新丸」(週刊新潮6月4日号)、「『頼むからシャツの襟元を閉じてくれ』松野頼久維新・新代表 拳の“けんかダコ”!」(フラッシュ6月9日号)

松野頼久・維新の党新代表に関する記事が、週刊誌や夕刊紙を賑わしている。大阪都構想を信任を問う住民投票で敗北を喫し、橋下徹・大阪市長の政界引退宣言があり、江田憲司氏が代表の座を辞して維新の党の空中分解や存在感の低下が囁かれる中、急きょ「火中の栗の拾った」(松野氏)ご仁である。

一般的にまだ知名度が少なく、「フーイズ松野?」と見られているため、冒頭のようなおもしろおかしい見出しが躍っている状況だ。週刊誌メディアなどで、いわゆる“顔見せ興行”といったようなものだが、新味に溢れていて1強多弱と呼ばれ続けた永田町に新風を巻き起こした感がある。

松野氏は、“永田町の寝業師”と呼ばれた松野頼三元農水相の息子の世襲議員。2000年に民主党公認で出馬し、初当選した。以来、自らを「国対族」と呼ぶほど長年国対を中心にやってきた。菅義偉官房長官はじめ、他党へのネットワークは広い。

松野氏をよく知る関係者はこう語る。「まずは来年の参院選に向けて、選挙協力態勢をいかに整えるか。その前に、9月6日投開票の岩手県知事選でどれだけ下地を作れるかがカギ」

既に、民主党の岡田代表と生活の党の小沢共同代表が連携することで意見の一致をみている。ここに加わり、野党連合の素地を作り、野党再編の流れを作っていくというものだ。それには、今国会で安全保障関連法案をどう食い止めるか。それによって存在感を示せるかどうかがはっきりする。停滞ムード漂う永田町に、一見場違いな“ちょい悪風リーダー”の手腕に期待したい。

 

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