[安倍宏行]エシカル男子
Japan In-Depth編集長
安倍宏行(ジャーナリスト)
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「エシカル」という言葉を皆さんは知ってるだろうか?
本サイトに寄稿してくれた、日本におけるエシカル・ジュエリーの草分け、株式会社HASUNA代表取締役兼チーフデザイナーの白木夏子さんが書いているように、エシカルとは、「倫理的、道徳的に正しい」という意味である。欧米ではよく知られた概念であるが、日本でも最近良く耳にするようになってきた。
今晩はHASUNAで開催された、「エシカルな男性のためのジュエリー講座」に参加してみた。
創業5年目にして初めてメンズ・ジュエリーを開発したという。
男のくせにジュエリーかい、との声が聞こえそうだが、エシカルは、今一番注目されている経済概念だ。そうした消費を、エシカル・エコノミーと呼ぶ人もいる。世の中では未だファストファッションがもてはやされているが、その背後には、途上国における児童労働や、労働者に対する搾取、そして環境汚染などが当たり前のように行われている可能性がある。
自分が身につけるもの、食べる物は、そうした不当な経済行為から解放された物であるべきだ、と考える人が少しずつ増えていると感じている。
2009年に起業したHASUNAは、今や東京2店舗、名古屋1店舗を構える迄に発展したことがそれを物語っている。最近は、自分たちの出会いから結婚を決意するまでのストーリーをエシカルなマリッジリングに反映させたい、とフルオーダーに訪れるカップルも多いという。
翻って、男性の意識はどうだろう。そんなものは一部の人だけのもの、と片付けるのは簡単だが、世界でエシカルな商品を買おう、という潮流があることは意識しておくべきだろう。
後、何年か後、エシカルな商品でなければ買わない、という消費者が今より増えない、と断ずる理由もないからだ。