マレーシア空軍、貯水ダムの水位低下で人工降雨を実施
中村悦二(フリージャーナリスト)
【まとめ】
・マレーシア王立空軍(RMAF)、水不足に対処。人工降雨を実施。
・人口降雨はジョホール州などで実施。
・アンワル首相は主導権を発揮示すものだ、と説明している。
マレーシア王立空軍(RMAF)は2月中旬、長引く高温下で乾燥した天候の影響で、国内の7つのダムの水位が醬戒水準に達したことを受け、ジョホール州、クダ州、ペラ州の集水域で人工降雨(クラウドシーディング)を実施した。
アンワル・イブラヒム首相は、東南アジア諸国連合(ASEAN)の主要国としての自負が強いだけに、水不足対策を打ち立てないとメンツがつぶれてしまう。
同空軍によると、マレーシア気象局(MET Malaysia)および国家災害管理庁(NADAM)と連携し同空軍の施設で実施。まずジョホール州から開始された。11日には同州アッパー・ラヤン、プライ1、マチップの3ダムを対象にスバン空軍基地第20飛行隊所属のC130H輸送機により人工雨が成功裏に実施され、作業は正午に開始され、午後3時に終了したという。
また、ケダ州ではペドウ、ムダ、アニングの各ダムで、ペラ州ではブキット・メラ・ダムを対象に同様な人工降雨を行った。
同空軍発表によると、保有機数は2025年未段階で226機としている。
同空軍は今回の取り組みについて、軍事以外の活動への継続的な関与を示すものと、災害や国民生活に関わる国軍の役割を示すものだ、と説明している。
マレーシアは、都市国家のため水不足に常時悩む隣国のシンガポールや、インドネシアのスマトラ島とマラッカ海峡を隔てて面している。
水不足は日本でも懸念されているが、マレーシアの今回の対処は目立っている。
トップ写真:エア・イータム・ダム(ペナン州マレーシア)出典:TS YEW/GettyImages
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この記事を書いた人
中村悦二フリージャーナリスト
1971年3月東京外国語大学ヒンディー語科卒。同年4月日刊工業新聞社入社。編集局国際部、政経部などを経て、ロサンゼルス支局長、シンガポール支局長。経済企画庁(現内閣府)、外務省を担当。国連・世界食糧計画(WFP)日本事務所広報アドバイザー、月刊誌「原子力eye」編集長、同「工業材料」編集長などを歴任。共著に『マイクロソフトの真実』、『マルチメディアが教育を変える-米国情報産業の狙うもの』(いずれも日刊工業新聞社刊)

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