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.政治  投稿日:2026/4/21

玉木代表、連合の国民民主批判に反論「104名擁立は必要だった」


安倍宏行(Japan In-depth 編集長・ジャーナリスト)

【本稿のポイント】

・玉木代表、連合の国民民主党批判に「説明はする、手順は踏む」と丁寧対応を表明。支援団体との関係維持姿勢を示す。
・来年の統一地方選に向け候補者擁立戦略は堅持、直近地方選は12勝2敗で新人8名が当選と報告。
・先の衆院選104名擁立について「立てておかなければ比例も含めて議席はなかった」と意義を強調した。

国民民主党の玉木雄一郎代表は4月21日の定例記者会見で、日本労働組合総連合会(連合)から「候補者調整をしなかったこと」への批判の声が出ていることについて問われ、「説明はする」「手順は踏む」と丁寧な対応方針を示した。同時に来年の統一地方選に向けた候補者擁立戦略は変えない考えを明言し、直近の地方選では12勝2敗(新人8名当選)の成果を挙げたと報告した。本紙編集長が会見で直接質問した。(Japan In-depth 編集長)


連合からの批判に玉木代表はどう応じるのか?

本紙編集長は玉木代表に、先の衆院選において、「連合から候補者調整をしなかったことに対する批判の声が聞こえているが、いかがか」と質問した。
これに対し玉木代表は、まず党大会で決定した戦略を堅持する方針を明言した。「先般の党大会で決めた通り、(来年春の統一地方選において)700名の自治体(議員)を作るために着実に、戦略的に擁立をしていきたい」と述べた。
連合との関係については、「(連合の方には)そこのところを理解してもらうということか」という本紙編集長の問いかけに、次のように応じた。
「説明はします。まず例えば連合の組織の議員の方で無所属の方がいらっしゃれば、まず『うちに入ってくれませんか』というお声かけはしっかりやらせていただきたい」。
その上で、相手が入党を選択しない場合の対応について「入らない、無所属で行くということをご選択されたら、『だったら我々からも公認候補を立てさせてもらいたい』ということをきちんと伝えた上で、手順は踏んでやっていきたい」と述べた。
一方で、擁立方針そのものは譲らない姿勢も明確にした。「我が党の候補者を増やすということが公党としての役目。入っていただければ結構だが、入らないで無所属、ということであれば、我が党の議員を増やすしかないので、擁立をしていきたい」と述べた。
地方選で国民民主党は何を達成したのか?
玉木代表は、直近の週末に全国で14名の候補者が地方選に立ち、「2人は惜敗したが、12名が当選。うち新人が8名」と結果を報告した。
来年の統一地方選に向けた戦略については、「全国で、統一地方選挙の前にも行われる選挙があるので、積極的に擁立していきたい」と述べ、継続的な候補者擁立方針を示した。
複数議席確保の戦略にも言及した。「基本的に市議会議員選挙などは大選挙区になっている。もちろん、いろんな政党から立候補すると思うが、我が党も立てて切磋琢磨していかないと増えない。今回、久喜市と私の地元の綾川町は、公認候補2人出して2人とも通った。これまでは必ず1人を当選させる、上位で当選させるということだったが、複数当選者を出していくことも党勢を拡大する上では必要」と説明した。
具体的な党の方針は、国民民主党公式サイトで公開されている党大会関連情報に基づく。

【出典】国民民主党(公式サイト)


先の衆院選で104名擁立の意義は何だったのか?

玉木代表は会見の後半、別の記者からの質問に答える形で、先の衆院選で104名を擁立した判断の正当性を強調した。
「104名立ててということだが、あれだけ立てておかなければ比例も含めて、現有議席はなかったと思う」。選挙区への積極的な候補者擁立が比例代表の得票確保にも直結したという認識を示した。
国民民主党が公表した第51回衆議院総選挙の公認予定候補者一覧(2026年1月26日付)によれば、小選挙区102名、単独比例2名(北海道・九州ブロック各1名)の計104名を擁立した。
【出典】第51回衆議院総選挙 国民民主党公認予定候補者一覧(国民民主党)


玉木代表はまた、連合について「(連合は)大切な応援団の1つであることは間違いない。各地域でもお力を頂いている」と、支援関係そのものは維持する考えを示した。ただし「労働組合のナショナルセンターと、我々は政治家の集団である政党。やっぱり政治の判断、政党の判断というものと労働組合の判断というのは、一致するところもあるが違うところがあるのも当然」と、両者の性格の違いを指摘した。


記者の目

連合は国民民主党の最大の応援団である一方、産業別組合を束ねるナショナルセンターとして、立憲民主党や中道改革連合などの推薦候補を抱える多様な構成員を束ねる必要がある。玉木代表自身が指摘するように、組織の論理と政党の判断は必ずしも一致しない。
玉木代表の「説明はする」「手順は踏む」という丁寧な姿勢は、支援団体との関係維持の意思を示す一方、「擁立方針は譲らない」「複数当選者を出す」という発言からは、党勢拡大を最優先する政党としての独自路線を改めて強調した。
SNS上では、同党が連合の強い影響下にあるかのような投稿が散見されるが、実体を見ると、連合の期待する中道改革連合と国民民主党との合流は難しいと言わざるを得ない。
まずは来年の統一地方選、玉木代表が目標とする700名の地方議員を誕生させるには、選挙に勝つことができる候補者を大量擁立しなければならず、候補者選定プロセスを一段と加速させることが求められる。


FAQ|よくある質問

Q. 連合(日本労働組合総連合会)とは何か? 1989年11月21日に発足した労働組合の全国中央組織。78組織・800万人で結成された。詳細は連合公式サイト「沿革」を参照。
Q. 国民民主党の「700自治体」目標とは何か? 国民民主党が党大会で決定した、地方議員を擁立する自治体数の目標。全国の市区町村のうち約700自治体で地方議員を確保することを目指し、統一地方選挙前も含めて継続的に候補者擁立を行う戦略を掲げている(国民民主党公式サイト)。
Q. ナショナルセンターとは何か? 複数の産業別労働組合を束ねる全国中央組織。日本の代表的なナショナルセンターには、連合(日本労働組合総連合会)全労連(全国労働組合総連合)がある。

 

*玉木雄一郎代表ほか各党議員への詳細インタビューは、Japan In-depthチャンネル(YouTube)で配信中。

写真)国民民主党玉木雄一郎代表

ⓒJapan In-depth編集部

 

 

 




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