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スポーツ  投稿日:2015/7/3

[神津伸子] 【W杯へ!ラグビー日本代表、ラストトライアル】~イングランドW杯まで80日~


 

神津伸子(ジャーナリスト・元産経新聞記者)

執筆記事プロフィールFacebook

「W杯は、31人しか行けない」9月にイングランドで開催されるラグビーW杯に出場する日本代表。第三次候補選手発表記者会見に、先月末、東京・秩父宮ラグビー場の一室で、ヘッドコーチのオーストラリア人のエディー・ジョーンズがのぞみ、意気込みを語った。

エディーヘッドコーチは、2012年から日本代表ヘッドコーチに就任。自らは代表キャップはないが、母国のヘッドコーチとして、03年W杯ではチームを決勝進出に導いた(優勝はイングランド)。07年W杯にはテクニカルアドバイザーとして、優勝した南アに帯同している。

第三次の日本代表メンバーのサバイバルゲームに勝ち残ったのは、代表副将の五郎丸歩(ヤマハ発動機ジュビロ)、最年長、キャップ87、37歳の大野均(東芝ブレイブルーパス)、学生ではセブンス代表でもある藤田慶和(早稲田大)、福岡(つくば大)ら、37名。

6日から今年7回目の宮崎合宿に入り、12日にはパシフィックネーションズカップ(PNC)が開催されるため渡米する。帰国後も、ウルグアイ戦などが待ち受ける。「PNCは勝ちに行くが、W杯のテストでもある」PNC対戦国は、全てW杯の予選プール戦う相手の仮想敵国だと話す。カナダは、セットプレイを重視する南アフリカ、フィジーはサモア、そしてアメリカは予選対戦相手そのもの。

「アメリカとの試合はポーカーと同じ。手の内は明かさない」日本代表は前回のPNCでは優勝したものの、その後のW杯では1分3敗だった。「W杯までに、守りを強化し、チャンスでしっかり得点出来るチーム作りをする。そのためには、スクラムを重点的に強化する。ラインアウトもいい感じになっている」という。

W杯での勝敗のカギを握る選手の一人に、ヘッドコーチは五郎丸をあげる。

「加速スピードが上がって来ている」五郎丸は、05年に日本代表に初選出されながらも、07年のフランス、11年のニュージーランドW杯に出場出来なかっただけに、イングランドへの思いは強い。「ぼくたちが目指しているのは、W杯で試合をすることではなく、勝って、日本のラグビーの歴史を変えること」

記者団から大学生の藤田、福岡への質問が集中すると「あなたたちは、2人のファンクラブか」と、ジョークを飛ばす余裕も見せる。が、エディーヘッドの目は笑っていない。「PNC後、6人、落とす。より強い相手に、どのようなパフォーマンスをするかどうかだ」

ヘッドコーチが掲げる選考ポイントは

①現在のパフォーマンス
②今までの実績
③メンタルの状態
④これからの、のびしろ

その先を見据える。イングランドW杯まで、80日。

※トップ画像:6月30日、東京・秩父宮ラグビー場でのエディー・ジョーンズヘッドコーチの記者会見には、多くの記者が詰めかけた。

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