[山田厚俊]【注目集まる、11月22日大阪W選挙】~市長選:維新、辛坊治郎氏担ぐか~
山田厚俊(ジャーナリスト)
「山田厚俊の永田町ミザルイワザルキカザル」
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岩手県知事選が8月20日告示され、無投票で現職の達増拓也氏の3選が決まった。4月に平野達男参院議員が知事選への出馬を発表し、自民党などが支援を表明したものの、平野氏は8月7日に出馬辞退を発表。先の埼玉県知事選も現職の上田清司氏(維新の党支持)が自民党推薦候補に大差をつけ4選を果たした。自民党の地方組織の脆弱さが露呈し、党内で危機感が募っている。そんな中、今後注目されるのは11月22日投開票の大阪府知事選および大阪市長選のW選挙だ。5月の住民投票で大阪都構想が廃案になったのを受け、橋下徹・大阪市長は政界引退を表明。しかし、またぞろ出馬するのではとの見方もされているが、自民党側は“起死回生”の逆転策を練っているという。在阪ジャーナリストが有力情報を明かす。
「市長選は、自民党からは柳本顕市議の出馬がほぼ確定。維新は橋下氏の出馬はなさそうで、候補予定とみられているのが橋下氏の盟友でニュースキャスターの辛坊治郎氏、または大阪4区選出の吉村洋文衆院議員です」
市長選は、お笑い芸人の出馬がウワサされてきたが、どうやらなさそう。辛坊氏が出馬すれば一定の盛り上がりが期待されるといったところだろうか。
問題は、府知事選だという。維新は、現職の松井一郎氏が続投するとみられているが、問題は自民候補。地元政界関係者はこう語る。
「堺市長の竹山修身氏が出馬すると囁かれています。竹山氏は2009年、当時府知事だった橋下氏の支援を受け市長選に当選したものの、その後反旗を翻し、都構想に反対。13年の市長選では自民の支持を得て出馬し再選。自公で竹山氏を担ぎ、松井府政をひっくり返したいというのです」
今年7月、自民党の二階俊博総務会長が大阪市内で政治資金パーティを開催した際、政令市の市長で唯一出席したのが竹山氏だった。会場で司会者は竹山氏を「住民投票で大活躍された竹山市長です」と持ち上げ、大いに盛り上がったという。前出のジャーナリストは、「選挙に強い竹山氏を担ぐことで、橋下氏引退後の維新壊滅に向け拍車をかける戦略だ」と、見る。
竹山氏が出馬すれば、堺市長選も実施されることになる。つまり、トリプル選だ。準備不足に加え、トリプルを仕掛けられれば、維新側も対応が容易ではない。
とはいえ、中央政界では維新、自民ともに議員がダメダメぶりを発揮し離党するなど、有権者は白け気味。果たして“大阪秋の陣”の結果はいかにーー。
写真引用:MAG2 NEWS(http://www.mag2.com/p/news/16161)