<電気料金節約法>知ってた?東京電力の5種類の料金メニュー〜高騰する電気料金はこう下げる
Japan In-Depth編集長
安倍宏行(ジャーナリスト)
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4月からの家庭の電気料金が最高値になる予定だ。(注1)これは一重に円安の影響だ。原油やLNG(液化天然ガス)、石炭等の原燃料の輸入価格が上昇したためで、3カ月連続となる。
電気料金は直近の輸入原燃料費の変動を自動的に反映させる仕組みを採用しているので、円安が進行すれば更に料金が上がる可能性がある。
また、LNGの日本向けスポット価格もこの冬の寒波による需要増に加え、海外の需要増もあり、高騰していることが更に原燃料費を高騰させている。そもそも、原発を全停止している日本はLNG市場で足元を見られ、高値を掴まされているのは周知の事実だ。
こうした原燃料費変動による値上げとは別に、東京電力管内では、2011年の東日本大震災以来、2012年と2013年に本格値上げを実施しているから、他の管内に比べても負担は大きい。家庭もさることながら、電力を大量に消費する中小企業はもはや電気料金の値上げによる負担増を吸収できないところにまで来ている。
さて、家庭の電気料金だが、自分の家の料金を見ていると去年より安くなっている。それは何故か?震災後始まった、電気料金メニューの変更をしたからだ。
現在、東京電力では5種類の料金メニューを提供している。
- 従量電灯B・C 昼間在宅が多い人向け
- 朝得プラン 深夜1時から朝9時までが安いプラン
- 夜得プラン 夜9時から朝5時までが安いプラン
- 半日お得プラン 夜9時から朝9時までが安いプラン
- 土日お得プラン 週末が安いプラン
我が家は昼間は誰もいないので、「4.半日お得プラン」にしているのだが、それによって電気料金はかなり節約できている。
他の管内でも様々な料金メニューがあることは意外と知られていない。収入減につながるので各電力会社も積極的にPRしていないからだ。自分の生活パターンに合ったメニューを選んでくれるシュミレーションも電力会社によってはホームページにあるので、利用するといい。
消費増税も控えるこの春、賢く生活防衛をしたい。
(注1)電気料金の計算が現行方式(燃料費調整制度)となった2009年5月以降
(参考)燃料費調整制度 資源エネルギー庁
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