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.経済  投稿日:2013/10/7

[安倍宏行]ウィメノミクスって何??

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Japan In-Depth編集長

安倍宏行(ジャーナリスト)

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日本生命のCMが秀逸だ。

(岡田准一さん主演)タイトルは、「みらいのカタチ レディース 未来の上司」20代から50代まで4人の俺が勢ぞろい。30代の俺が「女子って何かと大変だよな~」となにげに呟き、同期のカトエリが何らかの病気になった事を示唆。彼女は(多分、保険のお陰でw)元気になっているという設定。そして、50代の俺がきっぱり言う。「今じゃ、俺の上司」20代、30代、40代の俺が「えっ!!」と驚く、アレだ。

女性の為の生命保険のCMなのだが、近い将来、女性の管理職が当たり前になってますよ、と暗示している。しかして、実態はどうかといえば、はなはだお寒い限りだ。

経済協力開発機構=OECDによると、日本の25~54歳の女性の平均就業率は69%にとどまり加盟34カ国中、24位だった。スウェーデンやアイスランド、ノルウェーなどで北欧諸国に加え、オーストリアやスイスの女性の就業率は80%を超えている。

日本の女性の賃金は男性の賃金より30%も低い。もっとすごいのは、日本の管理職(会社役員か課長職以上)に占める女性比率は、僅か10.6%で、主要国の30%から40%に比べて極端に低い。

安倍総理は9月26日の国連総会演説で「女性が輝く社会を作る」と高らかに宣言。「世に、ウィメノミクスという主張があります。女性の社会進出を促せば促すだけ、成長率は高くなるという知見です。女性にとって働きやすい環境をこしらえ、女性の労働機会、活動の場を充実させることは、今や日本にとって、選択の対象となりません。まさしく、焦眉の課題です。」と述べた。

「ウィメノミクス=Womenomics」とは、英語の発音で、カタカナ表記だと「ウーマノミクス」とされてきた概念。1999年に、ゴールドマン・サックスのキャシー松井氏らが主張したもので、日本の「女性」という資源を開発するだけで、日本の国内総生産(GDP)は最大で15%増加するというものだった。

民間企業も重い腰を上げ始めた。イオンは女性管理職の比率を、2020年をめどに50%に引き上げる方針を表明した。他にも数値目標を設定して数合わせに汲々とする企業が続出しているが、それは根本的な解決にならない。女性の就業率が低いのは、出産・育児で職場を離れると復帰しにくい日本の雇用慣行や、仕事に復帰しても余り稼ぐと税や社会保障の面で損をするような税制になっていることが原因だ。

何らかの理由で現在仕事をしていない高学歴、高キャリアの女性を対象として、企業とマッチングするサービスを起業した女性もいる。要は、大切な労働資源が死蔵されている、ということだ。

小生が日産自動車に勤務していた1980年代初頭から女性の就業問題はあったが、30年たっても実態が変わらない事に驚くしかない。しかし、そうも言ってられない。急速な高齢化と労働人口の減少に直面している日本にとって、「女性の労働力に頼らない」で持続可能な成長を実現することは不可能に近い。

ならば、どうしたら「ウィメノミクス」は達成出来るのか。

制度面の改善は、民間、政府に任せるとして、存外、一番大事なのだが厄介なのは、私達「男性の意識改革」ってやつかもしれない。

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