[石川和男]<少子高齢化は戦後すぐに始まっていた>半世紀を経て固定化してようやく政治的な課題になった少子高齢化
石川和男(NPO法人社会保障経済研究所理事長)
「平成26年版子ども・若者白書 (http://www8.cao.go.jp/youth/whitepaper/h26honpen/pdf/b1_01_01.pdf)」では、昭和25(1950)年以降の30歳未満人口とその構成の推移が掲載されている。
下の資料を参照されたい。
30歳未満人口の数については、昭和50(1975)年までは横ばいであったが、それ以降は漸減してきている。
30歳未満人口の総人口に占める割合については、少なくとも昭和25(1950)年以降は減少してきており、昭和49(1974)年には50%を下回り、現在まで減り続けている。
平成25(2013)年10月1日現在、30歳未満人口は3,551万人と、総人口の27.9%。男女別では、男子1,818万人、女子1,733万人。総人口では女性は男性より多いが、30歳未満では男性が女性より多い。
少子高齢化というと、ここ最近になってようやく政治的に大きな課題として取り上げられてきたので、いかにも近年発祥した問題のように思う人は少なくないかもしれない。しかし、統計的に見ると、戦後すぐに少子高齢化の傾向が始まっていたことが見て取れる。
少子高齢化は、既に半世紀を経て固定化しつつある。高齢世代の面倒は高齢世代が見るようにしていくべきであるのは、こうした理由もある。安定財源の確保策としての消費増税が求められるのは、高齢世代どうしの『同世代間扶助』のためでもある。
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