首相の驕りに都連幹部ブチ切れ 統一地方選に向け、士気高められるのか

山田厚俊(ジャーナリスト)「山田厚俊の永田町ミザルイワザルキカザル」
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さながら祝勝会といった雰囲気だった。12月16日、東京・芝公園にある東京プリンスホテルで開かれた自民党の「東京都連政経フォーラム」には約5000人が駆けつけ、熱気に溢れていた。統一地方選に向けた決起集会なのだが、2日まえの衆院選で東京選挙区を勝ち抜いた28人の衆院議員が勢揃いしたことが、その理由だった。
しかし、舞台裏では浮かれた様子は微塵もなかった。幹部の一人は顔を曇らせ、こう語る。「酷い話だ。安倍晋三首相が来る予定を急にキャンセルし、寿司屋に行ったようなんだ」翌17日の「首相動静」を確認すると、この日の夜の行動がこう記されていた。
<6時59分、東京・西新橋の「しまだ鮨」で小田尚読売新聞グループ本社論説主幹、粕谷賢之日本テレビ放送網解説委員長らと会食>
つまり、都連の会合より、メディアとの会食が優先された格好だ。読売新聞といえば、グループ本社代表取締役会長・主筆である渡邉恒雄氏は、安倍首相とも近い。そのため、衆院選の慰労会でもしたのか、はたまた、投開票当日の日テレの特番「ZERO×選挙」で、安倍首相が村尾信尚キャスターに対しブチ切れ、イヤホンを外して持論を述べたりしたことについて批判が起きているが、日テレサイドからの謝罪の意味もあっての食事会だったのか、さまざまな憶測が流れている。
とはいえ、事前に決まっていた自民党都連の集会をキャンセルしてまで行ったのだから、都連幹部の怒りも至極当然だと言える。都連からしてみれば、「首相の驕り」と映っても仕方のないことだろう。
「解散を打ってみたものの、結局、自民党は議席を4つ減らした。これから統一地方選に向けて団結していかなければいけないところ、これでは士気は下がるし、支援者の皆さんにも顔向けが出来ない」
絶対安定多数に胡坐をかいていると、内部から綻びが出かねない。
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