ゴーンと司法
.社会,ビジネス  投稿日:2015/4/13

【最初の3年は“ビジネスOSインストール期”】 ~人育つ階梯(かいてい)2~


有田曉生PMIコンサルティング株式会社 ファウンダー)

 

皆さんは新・社会人になり、学ぶ世界から稼ぐ世界へ、サービスを受ける側からサービスを提供する側へ、大きく立場が変わった。私は皆さんのこれからの3年間を「ビジネスOSのインストール期」と名付けている。その後、25歳から28歳頃には、環境を変えて多面的な思考力を身に付ける。29歳から35歳頃には、生涯の武器となるような専門性の柱を確立して思考の軸をつくる。36歳から39歳頃には、専門性の柱を増やしていき多角的な思考力を構築する。40代では専門性を超えた普遍的な思考力を醸成する。

このように、皆さんはそれぞれの世代に必要な職務経験を積み重ねながら、自分をデザインして行くこととなる。このような階梯のスタートとなる時期にインストールされたOSは、その後の自分のデザインに大きな影響を与える。

新・社会人になって最初の3年間で、是非とも取り組んでもらいたいことが3つある。1つ目は目線を高くすること。2つ目は沢山の引き出しをつくっておくこと。3つ目は高速で考え続けるタフネスを身に付けることだ。それが、より優れたビジネスOSをつくることに繋がるだろう。

先ずは、優秀な先輩から凄まじいプロの世界を見せつけられるような薫陶を受けることが望ましい。それが目線を高くする早道だ。しかし、そのような先輩に出会うのは稀なことだ。そんな幸運に恵まれなくても自分でもできることがある。皆さんに最初にアサインされるのは、単純で定型的な仕事が多い。最初は戸惑いがあるかもしれないがすぐに慣れてくるだろう。人間は楽をしたい生き物だから、慣れてくると惰性でこなしていくようになりがちだ。しかし、どんな仕事であっても、それらが積み重なり、あるいは繋がっていき、多くの人々に大きな価値を提供することを想像して欲しい。

常に、何のためにその仕事をしているのか?究極のゴールは何か?を考えて目の前にある仕事に取り組み続ければ、自然と目線は高くなり、仕事のクオリティも高くなっていくはずだ。よく、組織の歯車になるなという話を聞く。しかし組織の歯車大いに結構。むしろ企業は、ひとつの歯車である自分の能力を増幅する仕組みだと考えて、高い目線を持ちながら最高の歯車を目指してもらいたい。

続いて、膨大で多種多様な知識のインプットが必要だ。よく新・社会人の皆さんからは、見るもの聞くもの問われるもの、とにかく知らないことばかりで知識の足りなさを痛感するという声を聞く。同時に学生の頃とは比べ物にならないほどのアウトプットを求められるという。しかもその要求は、職務経験を重ねるごとに高まっていく。だからこそ、今のうちに沢山の引き出しをつくっておきたい。アウトプットの質と量はインプットのそれに左右されるからだ。

日頃から、様々なメディアから知識を集めることを習慣づけよう。多種多様なジャンルの本も読もう。また、色々な部署に配属された同期達や、色々な就職先に分かれていった学友達とも、時々情報交換をすることだ。そうしたことを習慣づけていけば、徐々に沢山の引き出しができてくる。未来の選択肢を狭めないためにも、担当業務のことしか知らない人間になってはならない。

最後に、より深く、より早く、考え続けるタフネスを身に付けて欲しい。例えば毎朝届く新聞の論説もただ漫然と見るのではなく、本当にそうなのだろうかと考えながら読み込むことを習慣づけよう。自分がふと思ったことにも、なぜ自分はそう思うのかを考え直すことを習慣づけよう。全ては自分のために。より良い未来をデザインするために。


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