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.国際  投稿日:2014/8/19

[宮家邦彦]<むしろ逆効果?なぜ漢族中国人は分からない>中国がロシア他各国と新疆ウイグル自治区で対テロ合同演習[外交・安保カレンダー(2014年8月18-25日)]


宮家邦彦(立命館大学 客員教授/外交政策研究所代表)

執筆記事プロフィールblogWeb

◆宮家邦彦外交・安保カレンダー(2014年8月18-25日)

相変わらず欧州はこの時期、開店休業状態だ。夏休みも結構だが、彼らは本当に休んでしまうので恐ろしい。それにしても、羨ましい限りではないか。という訳で、今週もアジアと中東を中心に興味深いポイントをご紹介する。

8月17日からワーク米国防副長官がアジア・太平洋を歴訪している。今回は日本、韓国、グアム、ハワイを訪問し、日本に来るのは22日前後だという。副長官レベルの来日、しかもハワイ、グアム以外は日韓のみの訪問だから、内容は実務的なものだろう。

普天間問題、海兵隊のグアム移転から、年末の日米防衛ガイドラインの具体的内容まで、話すことは沢山ある。あまり目立たないが、内容的には極めて重要だ。幸い安保防衛関係では日米にあまり問題はないから、良い議論が期待できるだろう。

8月18日以降、タイでは暫定議会が暫定首相を任命する。7月下旬に発効した暫定憲法は軍政権選出の暫定議会が暫定首相を決めると規定するが、200人の議員の大半は軍人と警察官だという。何から何まで暫定だが、暫定軍政は恒久化するのか。

8月19日から韓国と北朝鮮の第二回南北高級協議がある。最近の北朝鮮の動きはアメーバの繊毛運動の如く小刻みで、捉え所がない。相手を翻弄すれば活路が見出せるとでも思っているのだろうか。そうであれば父親の時代と変わらないということか。

習近平総書記が21日からモンゴルに行く。確か8月16日ごろに南京でユニバーシアード大会の開幕式があるはずだから、習総書記が参加する、北戴河での共産党党幹部による意見交換は、もう終わっているということだ。対日姿勢に変化が出るとすれば、そろそろ兆候が見えてきても良さそうなものだが・・・。

最後に、8月24日から6日間の予定で中国、ロシア、カザフ、キルギス、タジク各国が新疆ウイグル自治区で対テロ合同演習を行う。絶妙のタイミングで行われるこの合同対テロ演習、「ウイグル分離主義者」に対して威嚇効果を期待したのだろうか。

だが、こんな時期に合同で演習をやれば、むしろ逆効果ではないのか。漢族中国人はなぜこんなことが判らないのだろう。ウイグル族対策なら、他にもやることが沢山あるだろうに・・・。

今週はこのくらいにしておこう。いつものとおり、この続きはキヤノングローバル戦略研究所のウェブサイトに掲載する。

 

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