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.国際  投稿日:2015/11/14

[Ulala]【仏同時テロ、IS犯行と断定】~非常事態宣言、アルジェリア戦争以来~


Ulala(ライター・ブロガー)

「フランス Ulala の視点」

執筆記事Twitter | Website

それは、一番リラックスしている金曜日の夜に起こった。確かにその日は13日の金曜日で冗談に不吉を語る者もいたが、実際は気にする者は誰もおらず、ある者は劇場でロックコンサートを楽しみ、ある者はレストランでゆったりとした時間を過ごし、ある者はサッカー場、もしくはテレビでフランスとドイツ国家代表親善サッカー試合を観戦していたのだ。

パリ郊外にあるサッカー場にはオランド大統領もいたが、そのサッカー場では試合中にテレビを見ていてもハッキリと分かる爆発音が鳴り響いた。1回、2回・・・この爆発音後、オランド大統領はすぐに緊急事態を知らされ、一緒に居たシュタインマイヤー独外相と共に席を外した。

しかし観客達は何も知らずそのまま観戦を続け、サッカー選手にも最後まで何が起こったのか知らされることは無かったのだ。そしてサッカーの試合が終わってようやく、サッカー場にいた観客もテレビの視聴者も真実を知ることとなる。

少なくとも8人の実行犯による自爆、銃撃による無差別テロ。攻撃された場所は7か所に上る。今記事を書いている時点で127人が死亡。180人が重軽傷を負ったと言われている。中でも重傷者の人数も多く、死亡者がこれからも増える可能性もあるだろう。

このテロで最大の人数の死傷者を出すことになったバタクラン劇場は、今年1月、パリで起きた連続テロ事件で12人が死亡した、週刊新聞社「シャルリー・エブド」から北に約500mに位置した11区にあり、現在でも行われている最高レベルの警備体勢が取られていた中で起こった。

バタクラン劇場では武装テロ犯たちが銃を乱射し、100人あまりが死亡した。その場にいた被害者によると犯人が「アラー・アクバル(神は偉大なり)」と叫びながら観客に向けて発砲し、銃撃は10分以上続いたそうだ。

AFP通信によるとバタクラン劇場に居合わせたラジオ司会者のピエール・ジャナザック氏は、次のように話している。「犯行グループがはっきりと『(我々の犯行は)オランドのせいだ。お前達の大統領のせいだ。シリアに介入すべきではなかった』と言ったのを聞いた。彼らはイラクについても触れていた」

オランド大統領は「周到に準備された戦争行為であり、テロ組織のIS(イスラム国)によって実行されたものだ」と記者会見で断言し、ロイターでは、犯行声明が出たことが伝えられている。

また、他にもカンボジアレストランとするいくつかのレストランで男たちが銃を乱射。複数の死亡者を出した。一部の日本人の間では、日本レストランが襲撃されたと情報が流れたが、現時点でそういった事実はないようだ。

オランド大統領は、TV演説を通じて「パリに前代未聞のテロ攻撃があった」、今回の事件をテロと規定して糾弾し、フランス全域に国家非常事態を宣言。そして国民に冷静な対応と結束を呼びかけた。仏全土で非常事態宣言が出されたのは1962年まで続いたアルジェリア戦争以来となる。

在フランス日本国大使館からも、在仏日本人に対して今回のテロに対する情報と共に、テロ事件や最新の関連情報の入手に努めて慎重に対応することを求めるメールを複数回送り、注意を促している。

鉄道や航空便の運航自体は行われるそうだが、移動する際には、テロ事件や不測の事態に巻き込まれることのないよう注意が必要だ。

下記は13日のテロの現場のリストと現時点で解っている情報である。

○パリ近郊のサッカー場周辺
21時20分と30分に爆発音
AV.JULES-RIMET
1人死亡
容疑者2人死亡

○パリ近郊のサッカー場近くのマクドナルド近くで
爆発
容疑者1人死亡

○21時25分
20 rue Alliber
カンボジアレストランとバーカリロン
銃撃
最低でも12人死亡

○21時32分
Rue Bichat
レストランカサノストラ
銃撃
最低でも5人死亡
8人緊急配送

○21H49分
バタクラン劇場
銃撃と爆弾、人質
最低でも100人死亡
4人の容疑者死亡そのうち3人は自爆

○21時36分
92 rue de chareonne
レストランベルエキップの近く
銃撃
19人死亡

○21時43分
Bd.Voltaire
容疑者1人死亡

テロに巻き込まれ、亡くなられた方々のご冥福を心からお祈りいたします。


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