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.社会  投稿日:2014/4/9

<過信するくらいがちょうどいい>自分に自信を持てなければ、新しいものは生まれない


連載_原田

原田まりる(哲学ナビゲーター)

執筆記事

「自分の基準を満たすことができるなら、世界の基準に従う必要はないーbyエマーソン」

新しい考え、斬新なアイデアを打ち出す場合、どうしても不安がよぎる。 「こうすれば、絶対に成功する!大丈夫だ!」 そう確信が持てればいいのだが、確信をもつまでには時間がかかる。

何故、なかなか確信が持てないのかといえば、自分を安心させる「保証」がどこにもないからである。規定の「ルール」を打ち破ることになる場合、手本となるものも当然なければ、保証もない。いわば真っ暗闇の中で、自分が「正しい」と考えるアイデアを貫き通すこと場合、必要不可欠なものがひとつある。

それは「自己信頼」である。

アメリカの哲学者エマーソンは、キリスト教の教会が持っていた「権力」に違和感を覚え「無教会主義」というものを打ち出した。「無教会主義」というのは、教会に足繁く通い、教徒と交流しなくとも「キリストの十字架」を信仰すればいいという、新しい信仰スタイルのことである。

当時は「キリスト教徒たるもの教会に通うべし」といった教えが「世界の基準」であったのだが、 エマーソンは「世界の基準に従うだけが全てではない、自分の基準を貫いても良いのだ」と唱えたのであった。 エマーソンは「無教会主義」を打ち出したことにより、牧師を辞職となってしまう。

しかし、エマーソンはその後、思想家として活躍し、その思想は現代まで語り継がれることとなる。アメリカの成功者の中でエマーソンを読んだことがない者はいないと言われるほど、多くの人々に勇気を与えた偉人であるのだ。

世界の基準、つまり「当来よりある基準」が絶対である!と思い込みすぎることによって、自分の覚えた違和感や新しい考えをを否定してしまうことになる。 「もともとあったものより、こうした方がいいのでは? 」というアイデアに自信を持てずにいては、新しいものは生まれないのだ。

新しいものを生み出す時ほど、成功する保証はない。そして保証が無い時ほど、自分を信頼することが必要なのである。私達は過信するくらいがちょうどいいのではないだろうか。

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【執筆者紹介】

gazou564原田まりる(はらだ・まりる)

1985年2月12日、京都出身。哲学ナビゲーター。現在「哲学」に基づいた独自のアプローチで企業の人材育成の講師として活動中。勉強会、カウンセリングなどいずれも人気を博しており、今春に哲学書を出版予定。レースクイーン・オブ・ザ・イヤー2005グランプリ、元アイドルという端整な容姿からは想像出来ない「哲学」の知識を生かし、Twitter上で悩み相談「#原田流哲学」を行っている。


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