[山田厚俊]<石原・江田会談、合流か決裂か>対照的だった「日本維新の会」「結いの党」双方の反応
山田厚俊(ジャーナリスト)
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4月11日、「日本維新の会」石原慎太郎共同代表と「結いの党」江田憲司代表が東京・六本木の事務所で会談した。同席者は維新側が平沼赳夫国会議員団代表、結い側が小野次郎幹事長。計4人の会談は約45分におよんだ。
合流合意か、それとも決裂かーー。緊張感をもって報道陣が待つなか、会談後、平沼氏がぶら下がり会見に応じた。
「きょうは表敬訪問だよ。(国会会期末の)6月22日までは結論は出さない」(平沼赳夫・「日本維新の会」国会議員団代表)
と、すぐには合流しないことを明らかにした。とはいえ、平沼氏は余裕の表情。その後、現れた石原氏も柔和な表情で報道陣を煙に巻いた。
対照的だったのは、結い側の反応だ。会談後、議員会館で会見に応じた小野氏は穏やかに話したものの、会見に同席した柿沢未途政調会長は不満顔。会見後、柿沢氏は「おかしいよ。こっちが合流や合併を頼んだわけじゃないのに」と、怒りを爆発。周囲は何も聞ける雰囲気ではなかったという。
さらに、柿沢氏はツイッターでも「自称暴走老人のセンチメントに付き合っても政権が遠のくだけだ」と、痛烈に石原批判を展開。
維新関係者はこう語る。
「石原さんは元々、護憲政党の結いと連携するのは嫌がっていた。そこで、今国会の会期末まで動かないと言ったのです。これは、集団的自衛権の憲法解釈でどう動くのか、果たして、維新と一緒に行動できるのか、踏み絵を要求したものと見られます」(「日本維新の会」関係者)
維新幹部の一人は言う。
「まず、数を広げなくては話にならない。結いといい形を早く作り、みんなの党とも話を進めたい。維新、みんな、結いの3党が連携すれば、民主党も慌てて“化学反応”が起きやすい環境になる。早くそうすべきだ」(「日本維新の会」幹部)
そう思っても、なかなかバラバラ野党の思惑は一緒にならないようだ。
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