.政治 投稿日:2013/12/18
[角谷浩一]地方自治法に基づく調査権を持つ「百条委員会」の設置まで決まった猪瀬直樹都知事〜24日の第一回委員会は「入院」か「辞意発表」か?!
角谷浩一(政治ジャーナリスト・映画評論家)
百条委員会の設置まで決まった都知事・猪瀬直樹。医療法人徳洲会グループからの5000万円を受け取った問題がなかなか終結を見ない。それどころか前言を翻す二転三転する答弁に質問者も驚きを隠せない。
17日発表の産経新聞社とFNNの合同世論調査では「納得のいく説明をしていない」との回答が93.0%。「五輪を開催する首都・東京の顔としてふさわしくない」も70.9%を占め、ノンフィクション作家としての緻密な取材や攻め込む姿勢とは裏腹な印象を有権者に与えている。
また答弁で亡き夫人や秘書を持ち出すなど、「ひと昔の政治家のようなトホホな言い訳」(都議会関係者)が幾度も飛び出し、集中審議が行われている総務委員会全体をげんなりさせている。
「明らかに答弁のアドバイスや、全体の答弁戦略、イメージ維持の作戦など、1年前の選挙中にはこだわった猪瀬流の演出が全く見られず、協力者がいないことをうかがわせる。全貌を一体だれが知っているのか選挙中の領収書疑惑まで飛び出すと、もう手が付けられない」(自民党議員)。
不信任案も間もなく出ようという雰囲気の中、都議会総務委員会は「知事の説明が二転三転し信用できない。総務委では限界があり、百条委も視野に対応を考える」と地方自治法に基づく調査権を持つ「百条委員会」の設置を検討すると決めた。
第1回百条委は24日の予定だが、ズバリ、それまでに知事から入院か辞意発表があるのではないか。
【あわせて読みたい】
- 衆院であっさりと可決した特定秘密保護法案(角谷浩一・政治評論家)
- 何も変っていない被災地の現状〜東日本大震災・被災企業の復興の難しさ(安倍宏行・ジャーナリスト)
- 批判を恐れない覚悟がなければ政治家になることは勧められない~武雄市の視察でさえSNSは炎上する~(水野友貴・千葉県我孫子市議会議員)
- 「政治家は当選すれば独裁的権力を持てる」という理屈を国民は身をもって体験している〜議会制民主主義を「期限を切った独裁」と応えた菅直人と石破茂は同根か?(角谷浩一・政治評論家)
- 民主党は今こそ「攻めのネット選挙」に取り組むべきだ(西田亮介・立命館大学准教授)
- 外貨獲得を狙う北朝鮮の『経済管理改革施行』と『地方特区指定』〜地方の貧弱な経済力までも外貨獲得に動員する試みに展望はあるか?(朴斗鎮・コリア国際研究所長)
タグ:角谷浩一