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.政治  投稿日:2019/2/13

「海外経済連携協定で日本経済活性化」齋藤健衆議院議員


Japan In-depth編集部(小俣帆南)

【まとめ】

・EPA発効を機に日本からの輸出を活発化すべき。

TPPRCEP、日EU(EPA)の3つで日本経済は海外の活力を取り込む。

・今は国際秩序変化の時。経済面の議論に留まるべきではない。

 

【注:この記事には複数の写真が含まれています。サイトによっては全て見ることができません。その場合はJapan In-depthのサイトhttps://japan-indepth.jp/?p=44110でお読み下さい。】

 

今月1日、日EU経済連携協定(EPA)が発効した。スーパーなどでのワインやチーズの先行値下げが行われ、消費者も目に見える形でその影響を認識することが出来るようになった。今回は、各国と日本との経済面での関わりや国際秩序の変化について、自民党TPP・日EU・日米TAG等経済協定対策本部事務総長を務める齋藤健衆議院議員に話を聞いた。

初めに齋藤氏は、GDPを1%引き上げると試算されているEPAの影響力について、「現状の経済対策でそれほどの効果をもつ経済対策は無い」「一年の措置ではなく何年もかけて底上げをしていく政策」と、その効力の大きさや持続性に期待感を示した。

農産品の輸入価格が下がることについて国内の農家から不安の声が上がっていることについては、日本政府が取るべき対策に「対質を強化して戦えるような力をつける為の対策」「輸入量の急激な増加への対策」の2点を挙げ、十分な対策を取れば「(輸入品の流入に)焦る必要はない」との考えを示した。

さらに、「日本が重要輸出品と考える水産品や牛肉に関しては100%関税が撤廃される」「日本産の乳製品やワインは欧州とも十分な勝負が出来ると考えている」と述べ、EPAの発効を機に輸出を活発にするべきとの考えを示した。「人口が減少すれば日本の国内マーケットは小さくなっていく」と述べ、「輸出で国内マーケットの縮小をカバーすることは非常に重要な戦略」と、日本国内の現状を鑑みても輸出が重要になるとした。

▲写真 ©Japan In-depth編集部

TPP11への加入に前向きな姿勢を示しているイギリスに関しては、「条件さえ満たせばウェルカム」「イギリスの加入を機にアメリカがTPPに戻ってくる可能性もある」と、イギリスの参入には寛容な姿勢を示した。

日米のTAG協定に対して「お互いに粛々とやっていく」ことが望ましいと述べた。しかし昨年9月に両首脳が共同声明を発表したことを踏まえ、「両首脳間で約束した枠組みの中で進めていくことが極めて重要」だと、あくまで昨年の首脳会談での合意事項に沿って決めていくことが大事だという姿勢を示した。加えて、「TAG協定がFTAに似ているという議論は不毛」とし、「一般の人がFTAと聞くと非常に広範なものをイメージするが、共同声明はそれほど広範なものになっていない。交渉の範囲が明らかに限定的だ」と述べ、国民の誤解を避ける為には異なる言葉を使用するのが妥当だとの考えを示した。

▲写真 ©Japan In-depth編集部

米中対立については「今は静観」の状態ではあるが、「デッドラインの3月1日までにはまとまるだろう」と両国間の合意は成立するとの楽観的な見方を示した。その理由として、「決裂しては双方に影響がある」ことを挙げ、「外部環境も含めてまとめなくてはならない状況にある米中両国なので、主張がかけ離れていても合意は成立し得る」と、決裂することはないのではないかとの見方を示した。

さらに、27・28日開催予定の米朝会談について、「北朝鮮が中国の後ろ盾を完全に得られたと考えれば米朝関係は厳しいだろう」と述べた。

TPP11と中国との関わりについて、「電子商取引の自由化などTPPのルールが世界中に広がることは中国への牽制になる」「経済活動の自由化を進めるTPPの動きに水を差すようなことを中国がすればするほど、TPPの重要性は高まる」と述べ、中国を牽制するという点においてTPPは非常に重要な存在であることを示した。

その上で、「アメリカはもっとTPPのルールを大切にしなくてはならない」「TPPのルール設定は中国が独自のルールを広めようとすることへの防波堤」とも述べ、日本にとっては勿論、世界秩序の安定のためにもアメリカがTPPに再加入することは必須だとの見解を示した。さらに「TPPが持つ戦略的な意義はアメリカにとって非常に大きい」と、中国に対してTPPが持つ価値にトランプ大統領が気付けば、アメリカがTPPに入り直す可能性があるとの見方を示した。

日本の人口減少を前提にした場合の通商戦略の面でも、TPPは重要だとした。さらに、「TPPでアメリカ含む太平洋。RCEPで中国インド入りの経済圏。EUで欧州。この3つが重層的に重なることで日本の経済は海外の活力を取り込むことが出来る」と述べ、その3つの中でも、「世界経済の4割を占める史上最大規模のマーケットであり、ハイレベルな自由貿易圏であるTPPは非常に重要」だと話した。

だからこそ「そのTPPからアメリカが抜けてしまったことは日本の戦略にとって大きなダメージ」と、TPPにおけるアメリカの重要性を強調し、アメリカが戻ってくる環境作りを進めるべきだと再度主張した。

ロシアとの関わりについては、「制裁対象国になっているのでアメリカ・欧州との関係を考慮するとあまり突っ込めない」とした上で、「北方四島との絡みで」日本が関われる範囲で経済面でも関わることは問題ないとの考えを示した。

アメリカが中国に対する見方を変えた契機に、習近平国家主席の終身国家主席化を挙げ、「いずれは民主国家になるだろうとアメリカも支援してきた中国だが、帝国化しアメリカを凌駕するようになった」と両国の関係が大きく変化したことを指摘し、国際秩序は変化の時を迎えているとの見解を示した。「新しい冷戦」「米中の覇権争いは最低20年続く」といった主張があることにも触れ、そのように国際秩序が変化していく中で、日本も取るべき立場を問われるようになると話した。「TPPや日EUを論ずる時には、国際秩序が大きく変化しているという視点も非常に重要」だと述べ、経済面での議論に留めるべきではないとの姿勢を明らかにした。

トップ写真:©Japan In-depth編集部

 

【2019年2月22日11:00 以下、2点訂正致しました】

 

まとめ

(誤)

・TPP、RSEP、日EU(EPA)の3つで日本経済は海外の活力を取り込む。

(正)

・TPP、RCEP、日EU(EPA)の3つで日本経済は海外の活力を取り込む。

 

本文中

(誤)

日本の人口減少を前提にした場合の通商戦略の面でも、TPPは重要だとした。さらに、「TPPでアメリカ含む太平洋。RSEPで中国インド入りの経済圏。EUで欧州。この3つが重層的に重なることで日本の経済は海外の活力を取り込むことが出来る」と述べ、その3つの中でも、「世界経済の4割を占める史上最大規模のマーケットであり、ハイレベルな自由貿易圏であるTPPは非常に重要」だと話した。

(正)

日本の人口減少を前提にした場合の通商戦略の面でも、TPPは重要だとした。さらに、「TPPでアメリカ含む太平洋。RCEPで中国インド入りの経済圏。EUで欧州。この3つが重層的に重なることで日本の経済は海外の活力を取り込むことが出来る」と述べ、その3つの中でも、「世界経済の4割を占める史上最大規模のマーケットであり、ハイレベルな自由貿易圏であるTPPは非常に重要」だと話した。

 


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