「社会保障改革に新しい道を」村井英樹衆議院議員
「細川珠生のモーニングトーク」2019年3月16日放送
細川珠生(政治ジャーナリスト)
Japan In-depth編集部(大澤理央)
【まとめ】
・社会保障改革の持続可能性に関してまだ道がある。
・年金について国民が知らないことが多く存在する。
・自民党だからこそデータヘルスが実現できる。
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人生100年構想に基づき、若手政治家が社会保障改革に関する勉強会を立ち上げた。今回は前内閣府大臣政務官・自民党社会保障制度調査会年金委員会事務局長の村井英樹氏をゲストに迎え、社会保障改革について政治ジャーナリストの細川珠生氏が話を聞いた。
細川氏は社会保障制度改革は高齢者向けというイメージがあることを指摘した上で、村井氏が社会保障に取り組む理由を聞いた。これに対し、村井氏は「社会保障改革の持続可能性を高めるためには2つの道があるとこれまで言われてきた。1つは給付をカットすること。2つ目は負担を増やすこと。この2つを実行しないといけないというのがこれまでの議論だった。それしか道がないのか、ということに対して新しいメッセージを出したいと思ったからだ。」と述べた。
次に細川氏は村井氏が「ねんきん定期便」に着目した目的を聞いた。村井氏は「年金を70歳まで繰り下げ受給するともらえる月額は1.4倍になる。この話を地元で話すと若い人の中には70歳まで働いて豊かな老後を過ごしたいと考える人もいる。年配の方からはそれもっと早く知っていたら違う年金のもらい方ができたのにという声を多数もらう。」と述べ、「ねんきん定期便」を使い、受給者にとって分かりやすくかつ有益なメッセージを届けることが重要だとの考えを示した。
▲写真:©Japan In-depth編集部
続いて細川氏は少子化対策としての幼児教育の無償化の効果に疑問を呈した上で、「中学生より上に支援をすることが経済の活性化に繋がるのではないか。」と述べた。これに対し村井氏は「子供が増えるためには出生率が2.08以上にならないといけないが、それはほとんど不可能。現在の出生率1.4から希望出生率である1.8に上げるためにはどうしたらよいか、という議論をしている。」と述べ幼児教育の無償化に理解を求めた。これに対し細川氏は「それならば、少子化対策ではなく子育て支援と名前を変えたほうが理解を得やすい。」と述べた。
最後に細川氏は自民党の支持母体である日本医師会の存在に触れ、自民党の医療制度改革についての姿勢を質した。これに対し村井氏は「日本医師会があると自民党が何もできないのではないかという印象を持たれているがそうではない。総理に強い意思があれば支持団体は関係なく実行できる」と述べた上で、日本医師会とコミュニケーションをとっている自民党だからこそ、データヘルスによって重複診療や過剰診療をなくすことが出来る、と述べた。
(この記事はラジオ日本「細川珠生のモーニングトーク」2019年3月16日放送の要約です)
「細川珠生のモーニングトーク」
ラジオ日本 毎週土曜日午前7時05分~7時20分
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この記事を書いた人
細川珠生政治ジャーナリスト
1991年聖心女子大学卒。米・ペパーダイン大学政治学部留学。1995年「娘のいいぶん~ガンコ親父にうまく育てられる法」で第15回日本文芸大賞女流文学新人賞受賞。「細川珠生のモーニングトーク」(ラジオ日本、毎土7時5分)は現在放送20年目。2004年~2011年まで品川区教育委員。文部科学省、国土交通省、警察庁等の審議会等委員を歴任。星槎大学非常勤講師(現代政治論)。著書「自治体の挑戦」他多数。日本舞踊岩井流師範。熊本藩主・細川家の末裔。カトリック信者で洗礼名はガラシャ。政治評論家・故・細川隆一郎は父、故・細川隆元は大叔父。