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.政治  投稿日:2020/3/25

細川珠生が話す「明智光秀10の謎」


細川珠生(政治ジャーナリスト)

「細川珠生モーニングトーク」2020年3月21日放送

 

【まとめ】

・歴史学者本郷和人氏と政治ジャーナリスト細川珠生共著『明智光秀10の謎』が発売。

・「明智光秀はなぜ本能寺の変を起こしたのか」に迫る。

・歴史を長い目で見ることで本能寺の変の本質を明らかにする。

 

今月、東大史料編纂所教授で歴史学者の本郷和人氏政治ジャーナリストで明智光秀を祖先に持つ細川珠生氏が執筆した「明智光秀10の謎」が宝島社から発売された。大河ドラマ「麒麟がくるの放送で注目が集まる明智光秀の人物像や著書について、ジャーナリストでJapan In-depth 編集長の安倍宏行が細川氏に話を聞いた。

 

安倍氏はまず細川氏と明智光秀の関係性を尋ねた。戦国武将の細川忠興明智光秀の娘、細川ガラシャ(明智玉)を正室に迎えており、細川氏自身は細川忠興・玉夫妻の長男、忠隆の直系の末裔である。つまり、細川氏にとって明智光秀は「母方のおじいさん」だと語った。

 

また細川ガラシャはキリスト教徒だったことで知られるが、細川氏自身もキリスト教徒であり、洗礼名が同じガラシャであると述べた。明智光秀の娘、細川ガラシャ以来細川家でガラシャを洗礼名に持つのは細川氏が初めてだと明かした。

 

安倍氏は明智光秀への印象について「主君である信長に弓を引いたことで悪人だと言う人が関東地方では多い。一方、光秀が生まれた岐阜ではヒーローとされており、ここまで落差があるのは珍しい」と指摘した。細川氏によれば、光秀が出生したと言われる岐阜の東濃地方や光秀が城を建てた滋賀県大津市や京都の福知山市、亀岡市では光秀の人気が非常に高いという。細川氏はこうした地元の声について「我が家では代々光秀は立派な人だと教えられてきたので、やっと分かってくれている人に出会えたと思った」と述べた。

 

地元の人にとって明智光秀はどの様な人物なのか。細川氏は「領民を思う領国経営をしたことが語り継がれている」と語り、信長の下で天下統一を目指す過程では残虐な出来事があったが、国を治めることについては領民の暮らしを大事にし、「愛情をもって国を治めたことが評価されている」と述べたうえで、400年以上前の出来事が今も地元で語り継がれていることを紹介した。

 

今回の著書では光秀に関する10の謎が取り上げられているが、最大の謎は何か安倍氏が尋ねた。細川氏は、自身の著書で扱った謎は全て「なぜ光秀が本能寺の変を起こしたか」という謎に繋がっていると述べた。明智光秀は信長の有能な家臣だったとされているが、その光秀がなぜ本能寺の変という謀反を起こしたのか、またそれは良い意味でも悪い意味でもどれほど重大な出来事だったのか探っていく。

 

今回、歴史学者の本郷和人氏と本を出版するにあたり「歴史の見方を勉強した」と細川氏は述べた。明智光秀の本能寺の変はあまりにも有名だが、実は松永久秀や荒木村重も信長に対して謀反を起こしており、戦国時代では謀反や寝返りは良くあることだったと指摘している。細川氏はこうした時代背景にも関わらず明智光秀だけが悪人として語られることに「どこかで歴史の伝え方が間違われたのではないか」と問題提起した。

 

さらに細川氏は現在私たちが抱く義理・人情などの価値観は江戸時代に確立されたものであることに留意して歴史を見る視点や、戦国時代以前の鎌倉時代から人間社会の関係性がどのように変化したのか見る視点が著書には取り上げられており、「戦国時代に留まらない歴史の面白さを本郷先生が教えてくれる」とその魅力をアピールした。

 

明智光秀を主人公に描いた大河ドラマ「麒麟がくる」が現在放送されているが、安倍氏は何に注目して観ればより物語を楽しめるか尋ねた。細川氏は「光秀の前半生は資料があまりないので、どのような人生だったのか本当のところは分かっていない事実ではなく物語として楽しんで欲しい」と前置きした上で、「光秀の前半生については色々な説があるが、今回のドラマはそれを全て上手く取り入れている」と評価した。

 

これに比べて、昨年細川氏が出版した『私の先祖 明智光秀』(宝島社)では数ある説の中から子孫である細川氏の考えを述べており、「この本を読んでドラマを観れば非常に良く分かるのではないか」と話した。

 

安倍氏は「時代背景をある程度長い期間で見て、明智光秀の謎に迫っていくということで本を読みながら、ドラマも合わせて楽しめるのではないか」と締めくくった。

 

(この記事はラジオ日本「細川珠生のモーニングトーク」2020年3月21日放送の要約です)

 

「細川珠生のモーニングトーク」

ラジオ日本 毎週土曜日午前7時05分~7時20分

ラジオ日本HP http://www.jorf.co.jp/index.php

細川珠生公式HP http://hosokawatamao.com/

細川珠生ブログ http://tamao-hosokawa.kireiblog.excite.co.jp/

 

 

トップ写真)©細川珠生


この記事を書いた人
細川珠生政治ジャーナリスト

1991年聖心女子大学卒。米・ペパーダイン大学政治学部留学。1995年「娘のいいぶん~ガンコ親父にうまく育てられる法」で第15回日本文芸大賞女流文学新人賞受賞。「細川珠生のモーニングトーク」(ラジオ日本、毎土7時5分)は現在放送20年目。2004年~2011年まで品川区教育委員。文部科学省、国土交通省、警察庁等の審議会等委員を歴任。星槎大学非常勤講師(現代政治論)。著書「自治体の挑戦」他多数。日本舞踊岩井流師範。熊本藩主・細川家の末裔。カトリック信者で洗礼名はガラシャ。政治評論家・故・細川隆一郎は父、故・細川隆元は大叔父。

細川珠生

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