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.政治  投稿日:2020/7/20

「21世紀で活躍する女性に必要な7つの力」昭和女子大学理事長・総長 坂東眞理子氏 その1


細川珠生(政治ジャーナリスト)

「細川珠生モーニングトーク」2020年7月11日放送

Japan In-depth 編集部(淺沼慶子)

【まとめ】

・コロナ渦でグローバル教育が受けた影響は大きい。

・現代女性には社会での活躍と家庭の両立求められ、女子教育は大きく変化。

・21世紀に活躍する女性になる為に必要な「7つの力」、特に「自分を大切にする力」重要。

 

放送1300回を迎えた今回のモーニングトークでは、昭和女子大学理事長・総長の坂東眞理子氏をゲストに招き、政治ジャーナリストの細川珠生が話を聞いた。坂東氏は東京大学文学部を卒業後、総理府(現在の内閣府)で活躍しながら、ブリスベンの総領事や埼玉県副知事を歴任した。

昭和女子大学ではグローバル教育、留学に力を入れている。しかし、今回の新型コロナウイルスの影響で留学生には大きな影響が出てしまったという。

細川氏は、コロナ禍において、グローバル教育に関わる様々な課題にどのように対応していたのか聞いた。

坂東氏は「昭和女子大学では海外への留学制度だけでなく、米マサチューセッツ州に昭和女子大学のキャンパスを持っているが、コロナの影響でクローズせざるを得なくなった。職員や教員の雇用をどうするか、施設をどう維持するか、経営の問題など、想定外の事態の対処に追われた」と現在の状況を述べた。

また、従来の協定校との交流がストップしてしまっている中、昭和女子大学では分校のボストン校に9月から日本時間に合わせたオンライン授業をしてもらうという。坂東氏は「こちらのリクエストに応じてもらえる、という点では自前でボストン分校を運営しているメリットだ」と述べた。

このようにグローバル教育は非常に盛んになっており、昭和女子大学のキャンパスには『ブリティッシュ・スクール・イン・トウキョウ(The British School In Tokyo)』という英連邦のパスポート所有者の子供向けのイギリスの教育カリキュラムに沿った教育機関もある。しかし、(このブリティッシュスクールは)「日本の義務教育とは異なるため補助金が全くない」と坂東氏は述べ、政府に何らかの支援を検討してもらいたいとの考えを示した。

次に細川氏は今後の女子教育に必要なことを尋ねた。

坂東氏は、「日本の女子教育に求められることは大きく変化している」と指摘した。女子大学は戦後誕生したが、「日本の高度経済成長後の女子に求められたのは、社会でバリバリ自分が働くのではなく、バリバリ働く男性をサポートする、社会でバリバリ活躍する子供を育てるという役割を期待されていた」と述べた。

また、「4年制大学より短大の方が人気があり、そこそこの教育を身につけて、しばらく社会見学で一般事務の仕事を数年して、みんなに祝福されて寿退社して良い家庭を作る女性を育てるのが女子大の役割だと思われていた」と、これまでの女子教育のあり方は過去のものだとの見方を示した。

しかし、21世紀になってそうした人生を歩む人は減っている。「自分で社会に役立つ仕事ができる力を身につけると共に、温かい家庭を築く力を持つことの両方をやらなければならない女子大が教えなければならないこと、女子大生が勉強しなければならないことが沢山ある」との見方を示した。

▲写真 ©Japan In-depth編集部

次に細川氏は、これからの時代、女性が身に付けるべき能力にはどのようなものがあるか聞いた。坂東氏は、21世紀の社会で活躍する女性として学生のうちに身につけて欲しい「7つの力」を提唱している。

1つ目はグローバルに通用する力だという。外国で生活や仕事が出来るだけでなく、外国の人に対して日本人としてのアイデンティティーを示すことができる、日本の社会や文化について説明できることが重要だとした上で、「自国の文化に誇りを持ったら、相手の文化や社会もリスペクトできる。お互いを尊重できるのがグローバル人材だ」と強調した。

そして2つ目は語学力、3つ目はICTを使いこなす力だと示した上で、4つ目にコミュニケーションを取る力を挙げた。日本語や英語で発信するだけでなく、発信されたメッセージを受け止めることができるのが重要であり、「自分の言いたいことをペラペラ話すのがコミュニケーション能力ではなく、相手の言いたいことも理解し、相手に受け入れてもらえるよう、理解してもらえるように表現する力だ。大学生のうちに身につけるのは難しいが、その基礎を身につけて欲しい」と述べた。

次いでやるべきことの優先順位をつけて目標を立てる力、それを最後までやり抜く行動力を挙げ、7つ目は自分を大切にする力だ、と述べた。

自分らしさや好みを表現するような服装をする、好きなことをするといったことではなく、「自分の良いところをどんどん磨いて、発揮する。自分の劣っているところを周りにダメージを与えない程度にコントロールする。上手くいかなくて諦めたくなるときも、自分で自分を励ましてもう一度チャレンジする。こうした力を持っていることが自分を大事にすることに繋がる」と述べた。

更に「若い女の子でどうせ私は頭が良くないから、綺麗じゃないから、などと自分を見捨てて大事にしていない子もいる。まず自分が自分自身の応援団にならなければ誰が大事にしてくれるのだ、という意味で、7つの力の中でも特に大事だ」と強調した。

来週も坂東氏をゲストに招き、これからの若者に期待することなどを聞く。

(この記事はラジオ日本「細川珠生のモーニングトーク」2020年7月11日放送の要約です)

 

「細川珠生のモーニングトーク」

ラジオ日本 毎週土曜日午前7時05分~7時20分

ラジオ日本HP http://www.jorf.co.jp/index.php

細川珠生公式HP http://hosokawatamao.com/

細川珠生ブログ http://tamao-hosokawa.kireiblog.excite.co.jp/

トップ写真:©Japan In-depth編集部


この記事を書いた人
細川珠生政治ジャーナリスト

1991年聖心女子大学卒。米・ペパーダイン大学政治学部留学。1995年「娘のいいぶん~ガンコ親父にうまく育てられる法」で第15回日本文芸大賞女流文学新人賞受賞。「細川珠生のモーニングトーク」(ラジオ日本、毎土7時5分)は現在放送20年目。2004年~2011年まで品川区教育委員。文部科学省、国土交通省、警察庁等の審議会等委員を歴任。星槎大学非常勤講師(現代政治論)。著書「自治体の挑戦」他多数。日本舞踊岩井流師範。熊本藩主・細川家の末裔。カトリック信者で洗礼名はガラシャ。政治評論家・故・細川隆一郎は父、故・細川隆元は大叔父。

細川珠生

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