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.政治  投稿日:2021/11/29

立憲民主党代表選【政策・人間力分析】その2 逢坂誠二さん


西村健(NPO法人日本公共利益研究所代表)

【まとめ】

・比較的リベラルだが外交では現実的な政策。

・声診断では「人を導くことに才能がある」。「課題は人生を楽しむ」こと。

・地方首長の代表として頑張ってほしい

 

立憲民主党の代表選が行われている。第2回目は逢坂誠二さん。しっかりした声で冷静に話しかける音楽好きな紳士である。白髪とピンクのネクタイなどファッションにも定評がある元ニセコ町長。北海道8区選出の議員である。

実は、筆者が所属するPMFJ(行政経営フォーラム)にも所属していた先輩でもある。ニセコ町の予算書は、その業界に参画した当時新米だった私がかなり参考にさせていただいた。

住民にとっても「どういった事業があり、予算がどういったもので、どこに使われているのか」が冊子になっていて初学者であった私はそれを読んで学んだものだ。

またHPには「独創的な発想で地方自治の旗手として新風を吹き込み、2004年に内閣府が行った調査でニセコ町は参考にしたい自治体の全国1位に輝く」とあるが、この言葉以上にニセコ町の逢坂町政は凄かったことを専門家としては言っておきたい。

 その実務能力

1959年4月24日生まれ、北海道虻田郡狩太町(現:ニセコ町)に生まれる。日用雑貨屋を営んでいた両親のもとに生まれ、ヤクルトや牛乳の配達、集金など家業を手伝ったそうだ。倶知安高等学校を卒業後、北海道大学薬学部に入学し、卒業。大学4年夏に父親が病気になり断念。転勤のない町役場の試験を受けニセコ町役場に就職。

「自分がちょっと怠けるだけで数千万円が無駄になると気づく。それから必死に勉強しました。でも上司(当時の町長)にまったく理解がなかった。35歳で役場を辞めようと思いました」という思いで過ごす。

就職後も住民対話を熱心に続けたそう。町長選挙に出てニセコ町長に出馬、当選。その後、3期務め、地方自治のモデルを構築。

その後、衆議院議員に立候補。当選後は、内閣総理大臣補佐官、総務大臣政務官などを歴任した。立憲民主党においても、政務調査会長、予算委員会野党筆頭理事、予算委員会野党筆頭理事、政務調査会会長代理、エネルギー調査会会長などの要職を担った。

 比較的リベラルだが現実的な政策

政策スタンスを見てみよう。東大・朝日新聞の調査結果を見てみると、

経済で見ると

・小さな政府には反対

・公共事業による雇用確保にどちらかというと賛成

・景気対策のために財政出動を行うべきにどちらかというと賛成

・資産家や法人への税引き上げにどちらかというと賛成

外交で見ると

・防衛はどちらかというともっと強化すべき

・日本にとって中国は脅威ともパートナーともどちらともいえない

・沖縄県の普天間基地の辺野古移設はどちらかというと反対

・日米安保はどちらかというと強化

・憲法改正についてはどちらともいえない

といったところで現実的な傾向である。

▲画像 【出典】HPより

「おおさか誠二の質問で、大間原発の稼働は事実上、無理な状態になりました。これをさらに確実なものとして参ります。」というように、原発については厳しい指摘をする。日本の原発は致命的な欠陥があること、過酷事故が起きないとして避難計画を作らなくてもいい前提で立地しているために計画がつくれないなどの主張をしている。

HPやインタビューでは「社会保険料や税の公平な負担を実現するため、消費税減税を含めた税制全体と社会保険料改革に取り組みます。」といった実務派としての政策が並ぶ。

■ 声診断でみる逢坂さん

一般社団法人日本声診断協会、株式会社ターンアラウンド研究所のコンサルタントの中島由美子氏に今回も登場いただいた。

中島さんによる声診断結果では、「政策を掲げること、教育など、人を導くことに才能があります」との評価です。熱心に学び、バランスがよく、自己主張が強烈ではない、センスのいい人ということだろう。さらに「課題は人生を楽しむということです。そうすることで、これまでの枠を外した新しい教育を打ち出すことができるでしょう」とのこと。

▲図 【出典】中島由美子氏

 地方首長の代表として頑張ってほしい

幹部会議を公開したり、住民自治など当時はかなり先進的なことをしていたのだが、逢坂さんの実績は一般の人にはあまり知られていない。今のニセコ町の成功を見てみれば、その先進さはみなさん理解できるだろう。個人的には今のニセコ町の繁栄のベースにあるのは逢坂町政があるものだと思っている。

大阪での橋下改革も凄いが、それに比肩する成果であったのだ。地方自治改革のモデルになった三重県行革やそれに続くニセコ町などの行政経営改革の動きの中で、大阪の改革が目立ったわけなのだ。

逢坂さんがリーダーになることが日本のためになるのは間違いない、逢坂さんに期待したい。

トップ写真:立憲民主党逢坂誠二衆議院議員 出典:おおさか誠二HP




この記事を書いた人
西村健人材育成コンサルタント/未来学者

NPO法人日本公共利益研究所(JIPII:ジピー)代表、ターンアラウンド研究所共同代表・人財育成コンサルタント、事業創造大学院大学国際公共政策研究所研究員・ディレクターなど。


慶應義塾大学院修了後、アクセンチュア株式会社入社。その後、株式会社日本能率協会コンサルティング(JMAC)にて地方自治体の行財政改革、行政評価や人事評価の導入・運用、業務改善を支援。独立後、組織改革、人材育成コンサルティング、政策分析、メディア企画、ソーシャル・イノベーション活動を進めている。


専門は、公共政策と社会心理。近年は、中国の先端技術、世界のスマートシティ、人工知能などテクノロジーと社会への影響、個人情報保護と民主主義の在り方、企業の利益相反、健康医療・福祉政策などをテーマに研究や執筆を進めている。

西村健

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