[安倍宏行]<滝川クリステルさん、財団立ち上げ>動物愛護に本腰 2020年までに「生き物たちとの共存を」
Japan In-Depth編集長
安倍宏行(ジャーナリスト)
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「共に、生きる。」
滝川クリステルさんが、財団を設立した。その名は、一般財団法人クリステル・ヴィ・アンサンブル。Vie Ensemble(ヴィ・アンサンブル)という言葉は“共存とか共に人生を歩む”という意味だ。一体、誰と共に歩むというのか?
滝川さんは長いこと、人間と動物の関係に関心を持ち続けていた。物質主義が野生動物の生態系を破壊していく様を取材しては胸を痛め、モノのように大量生産され、消費されていくペットの悲惨な最期を取材しては何とかしなければならないと決意を新たにした。そして、自らキャスターを務めるフジテレビの“ニュースジャパン”で、勇気をもって動物殺処分の現場の映像を放映し、その意味を世に問うたのだ。
それからも、東日本大震災で被災した犬を引き取り、里子にして一緒に暮らしながら、捨てられたり、DVを受けたりし動物を保護する“シェルター”への支援活動を続けていた。最近では、自らデザインした Everchris ブランドのアクセサリーを販売し、売り上げを全額、シェルターに寄付をしている。
財団の活動は、Project Zero と Project Redの2本柱。Project Zeroは、年間16万頭のペットが殺処分されている日本において、2020年までに犬猫殺処分ゼロ、放棄ゼロ、虐待行為ゼロの実現を目指す。
具体的には、
- 保護犬の就職支援
- フォスター連携支援
- シェルター支援
- 啓蒙活動
などを行う。又、Project Redでは、絶滅の危機に瀕した野生動物を救い、生態系を守る活動をしていくという。
- 絶滅危惧種の住む土地を買い取り保全する活動のサポート
- 絶滅危惧種の保護施設、保護活動の支援
- 生物多様性保全の為の啓蒙活動]
などを行うという。
「小さな命を守れるか守れないかは、社会の成熟度のバロメーターだと思う。財団の活動を通して少しでも社会の成熟度を上げることに貢献したい。」(滝川クリステル氏)
また、
「どうしたらいいのか、何をしたらいいのか、わからない人たちが、この場を使って、同じ気もちの人同士、つながってほしい。」(滝川クリステル氏)
とも語った。
2020年のオリンピックまで後6年。すでに我が国には前年比30%近くの伸び率で外国人旅行客が訪れ始めている。このまたとない機会に、弱者に優しい、弱者と共存できる社会の実現に向け、滝川さんだけではなく、私たち一人一人が自分の出来ることを考え、行動を起こすことが求められている。真のおもてなしの為に。
★一般財団法人クリステル・ヴィ・アンサンブル http://www.christelfoundation.org/
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