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.政治  投稿日:2014/6/26

[Ulala]<都議会セクハラやじ問題を考える>女性が子供を生むために「結婚すること」が本当に必須なことか?


ulala(ライター・ブロガー)

執筆記事Twitter | Website

 

先日、東京都議会で晩婚化対策を質問していた塩村文夏都議に対して、鈴木章浩都議が「早く結婚した方がいい」とヤジを浴びせたことが大きな問題となった。 確かに、公共の場で女性を罵倒する言葉を浴びせかけたことに対しては責任を取ってもらいたいと思う。

が、このニュースを聞いて 「でも、やっぱり結婚するべきだろ?」 と思った人も多かったのではないだろうか?実際、筆者の知ってる年配の日本人で賛同する人が結構いた。

こういったことは鈴木都議だけが言っていることではなく、「結婚するべき」というような風潮が日本にあると言うことなのだ。 だが、そういった古い考え方は海外に限らず、現在の日本でも通用しなくなってきている。このことを明白に伝えるメッセージとして、鈴木都議が、塩村都議へ頭を下げて謝罪している様子が放送されたことには意義があったのではないだろうか?

だいたい、鈴木都議が「結婚して欲しいと思った」理由は、少子化を食い止めるためだ。女性自体が減少している中、晩婚化も影響して出生率が低下している。このまま少子化が続けば日本の将来の経済が落ち込むどころか破綻すると言われているのだ。 そこから「子作り」=「結婚」の図式になり「女性を結婚させる」ことに話が進んてしまった流れのヤジだと思われる。

だが、女性が子供を生むのに結婚することが本当に必須なことなのだろうか?

フランスでは、女性が働き始めた80年代から婚外子が増えだし、2013年には57.1%を占めるまでになった。 女性が働くことで経済的にも独立したことと、教育に対する国からの援助のお陰で、子供を産むことと、結婚する意味は切り離されたのだ。その結果、年齢も考慮に入れ、女性は産みたい時に子供が産めるようにもなったと言える。

日本はどうだろう?まず子供を持ちたいと考えてる女性はどのぐらいの割合いるのだろうか?

日経ウーマンオンライン上で行われた2011年のアンケートでは、未婚・既婚を合わせた女性のうち、8割以上の人が「子供が欲しい」と答えている。

子供を産みたくても産めない場合もあるが、子供が欲しいと思っている女性は多い。 この女性たちが自分の希望の時期に、仕事も続けながら結婚とは関係なく子供を産めるとしたら、晩婚化で子供ができにくくなる問題も無くなり、少子化問題も少しは解決するかもしれない。

が、出来婚が増えてきたことからも分かるように結婚に対する概念も変わってきているものの、日本では、まだまだ結婚しないで子供を産むのことは確かに難しい。

でも、結婚したからと言って、どうなのだろう。

「平成25年版厚生労働白書 -若者の意識を探る-」によると、理想の子供数を持たない理由の60.4%が「子育てや教育にお金がかかるから」と、希望する子供数を持てない家庭は経済的理由が多く、根本的解決策になっているようにも思えないのだ。

だから、経済的問題が大きいからこそ、家計を助けるためにも女性が安心して働ける環境も作らなくてはいけないし、国は教育費が少なくなる政策や援助を推進して行かなくてはならない。おまけに国の方でも経済を回すために女性が働くことを求めているのだ。その状況を理解すべきだ。

女性が働ける環境が整い、教育費の負担も少なくなれば、女性が経済的に独立して子供を育てることも可能になる。そうすればシングルマザーでも、同棲でも、結婚に頼ることなく子供を産むことも可能になり、さらに子供の数が増える可能性もでてくる。 女性には男性と同様に仕事をする能力もあるし、家事や育児をする能力もある。

しかし、子供を産めるのは女性だけ。

女性が働きやすい社会の実現をしようとしてる議員が、女性にリスペクトしないでどうするのだろう? それとも、あれは「働いている女性を貶めて専業主婦にさせる」ことが目的のヤジだったのだろうか?

そんな大騒ぎすることでもないと言う人もいるが、「世間の意識改革が日本にとって重要な課題」ということが浮き彫りになった出来事だったのには間違いない。

 

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【執筆者紹介】

gazou623ulala(ライター・ブロガー)

日本では大手メーカーでエンジニアとして勤務後、フランスに渡り、パリでWEB関係でプログラマー、システム管理者として勤務。現在は二人の子育ての傍ら、ブログの運営、ライターとして活動中。ほとんど日本人がいない町で、フランス人社会にどっぷり入って生活している体験をふまえたフランスの生活、子育て、教育に関することを中心に書いてます。

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