<大阪府議が中学生を威圧>中学生に「キモイ」と言われたことに対する「腹いせ」という幼稚な言い訳
Japan In-Depth編集部
またもや、地方議員のおかしな行動が明らかになった。大阪維新の会の山本景・大阪府議(交野市選出)が、中学生に「許さない」などと威圧するようなメッセージを、LINEで送っていたという。
議員と中学生らとのLINEグループが作られた経緯や、山本議員が主張しているように、自分が最初に「キモイ」などと言われたから、それに対して威圧的なメッセージを送った、ということが事実なのかどうか、まだはっきりしない。
いずれにしても、相手は中学生であり、何故一部の中学生と私的にコミュニケーションを取ろうとしていたのか判然としない。なにせ相手が子供であり、議員の主張しか聞こえてこず、有権者も一般の人も釈然としない問題だ。
一部テレビは長い尺を割いてこの問題を報じていたが、第一報レベルの内容で、切込みが弱いと感じる。もう少し周辺取材をしないと、背景はわからない。
何故、山本議員は中学生と懇談しようと考えたのか、子供達とトラブルはなかったのか? ひいては、何故、地方議員にこのようなトラブルが絶えないのか。一段の掘り下げが必要だ。地元紙や在阪テレビ局の踏ん張りを期待したい。
一方で、メディアは、議員の不祥事は大々的に取り上げるが、熱心に活動している地方議員は全く取り上げない。その結果、自治体の議会や議員一人一人の活動が見えてこない。有権者が無関心、という問題もあるが、ここでもメディアの役割が求められる。
既存メディアは、SNSと同じレベルで競争していたらジリ貧だ、という自覚を持ってもらいたい。
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