[山田厚俊]【安倍内閣懐刀に思わぬ伏兵?】~下村vs下村で激震、東京11区~
山田厚俊(ジャーナリスト) 「山田厚俊の永田町ミザルイワザルキカザル」
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同姓対決で注目か? 11月28日、東京11区に出馬予定の無所属新人候補、下村めい氏(28)の決起集会が東京都板橋区内で開かれた。
東京11区といえば、下村博文文科相の地元だが、同姓の候補者が出馬し、名字だけが投票用紙に書かれた場合、どのようになるのか。選挙プランナーの松田馨氏は語る。
「双方の候補者の得票率に案分されます。たとえば、山田太郎さんと山田次郎さんが出馬していたとして、太郎さんが1万票、次郎さんが5000票だったとします。この場合、『山田票』は太郎さんに0・66票、次郎さんには0・33票振り分けられることになります」
つまり、名字だけの「下村票」が増えれば増えるほど、下村文科相自身の票は目減りしてしまうことになる。
だからだろうか、下村文科相陣営も「名字だけ書いて投票していた人に、下の名前も書いてもらうようにしなくては」と、引き締めに躍起だ。
では、下村めい氏とは、一体どんな人物なのか。千葉県医療技術大学校(現・千葉県立保健医療大学)卒業後、作業療法士として病院で約6年間勤務するかたわら、市民団体「ジャパン・ユース・プロジェクト」の副代表を務めていた。同団体は、「正しい歴史認識を世界に発信する」ことを目的として12年に発足した団体で、20代を中心に700人以上が会員として活動しているという。今回、この団体が後援会として支援していくという。
とはいえ、板橋区内では「会員は数100人」(団体関係者)というから、無所属出馬では勝ち目はない。文科相陣営も「騒ぐようなことではないが、緩んだ陣営の引き締めにはいいタイミングの出馬だ」と、余裕のホンネを覗かせる。
めい氏のキャッチフレーズは「新しい下村」「クリーンな下村」「しがらみのない下村」。果たして、現職大臣を慌てさせることができるのか。
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