[現役女子大生・留学リポート]青木洋子の“現在、パリに留学中”(2)日本とはまったく逆!Parisの「長〜〜いクリスマス」と「激しい!お正月」
青木洋子(慶応義塾大学3年/パリ政治学院留学中)
日本は寒さが厳しくなってきた頃かと思いますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか? パリは(というかヨーロッパは)今年は暖冬のようで、出国時に寒さを恐れて大量のホッカイロを持ってきたのですが、未だに一度も使っていません。曇り・雨の日は多いですが、比較的穏やかな日々が続いています。今は課題もなく完全にvacationなので、天候だけではなく気持ち的にも穏やかな日々を過ごしております。
さて、今回は、少し季節遅れではありますが、パリのクリスマスとお正月についてご紹介したいと思います。ちなみにフランス語でクリスマスは“Noël”(ノエル)なのですが、これはラテン語の“natalis=「誕生」”が語源だそうです。
◆期間について◆
パリのクリスマス(Noël)を一言で表すと…
「長〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っい!」
・・・です。
カトリックの国だからだと思いますが、Noëlは彼らにとって本当に大事なイベントのようです。それはそれは長〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜くお祝いします。11月の中旬くらいからもうクリスマスモードに突入してしまいます。「え、早い早い!いやまだ11月だから!クリスマスツリー出すの早いから!サンタさんまだこないから!寝てるから!」・・・とたくさん突っ込みを入れたくなります。
そして始まりが早いだけではなく、パリのクリスマスはしばらくの間終わりません。12月25日を過ぎても、1月になってもまだクリスマスムード満々です。
「え、あの、お正月ですよね…? 1月ですけど…あれ?」
・・・と、コチラもたくさん突っ込みを入れてしまいます。クリスマス大好きな私としては、こんなに長くクリスマスを楽しめて嬉しい限りなのですが、やはりお正月との区切りがないと何となく拍子抜けしてしまいますね。
日本の話になりますが、日本ってすごいですよね。12月25日までは街中クリスマスの装飾で溢れているのに、26日になったとたんにお正月モードにきっかり変わるんですから。25日まではスーパーではクリスマスケーキやらサンタさんの形の人形やらが並んでいて、各家庭にはクリスマスツリーが飾られているのに、26日になるとそれらがおせちセット・鏡餅・正月飾りに変化…さすが日本人だと思います。
◆クリスマス・お正月の過ごし方◆
日本のクリスマス・クリスマスイブは、若者の間では“dating day”と化していますよね。カップルのための日です。12月24日が近くなると、心なしかみんなそわそわし始めるような…気のせいでしょうか? しかし、日本でのお正月(年越し)は、年越しそばを食べつつ、紅白歌合戦でも見つつ、家族と過ごす方は多いのではないでしょうか。
「クリスマスをカップルで過ごし、年越しを家族で過ごす」という日本の風潮(?)をこちらの友達に話したところ、とても驚かれました。逆なんですね、こちらでは。「Noëlこそ家族で過ごすべきじゃない! お正月? New Year’s Eveはパーティーでしょ? まったく逆のことをするなんて、日本人って面白いのね。」
ということで、クリスマスは彼らにとっては家族と一緒に平和に過ごす日。心穏やかにお家でクリスマスディナーを楽しむようです。逆にお正月(年越し)はパーティーの日。老若男女関係なく、場所も関係なく、シャンパン持って踊り狂って大騒ぎ!Metroの運転手さんも電車の中で音楽ガンガンにかけて新年のお祝いをします。そして終日Metro激混みです。
因みに凱旋門(Arc de Trimphe)、エッフェル塔(Tour Eiffel)周辺には年越し時人がたくさんたくさん集まるのですが、パリジャン・パリジェンヌ曰く、「パリに住んでる人は年越しにあんなところには行かないよ、スリにすられに行くようなもんじゃないか!」だそうです。皆さまお気をつけください。
◆クリスマスの装飾とマーケット◆
パリのクリスマスが圧巻な理由は、なんといってもその装飾とクリスマスマーケットです。それこそ「言葉はいらない」美しさなので、数枚の写真と軽い説明のみでお送りします。
Place de la Concordeにあるプチ観覧車。Tuileries公園から見ると綺麗です。また、Champs-élysées大通りは光の装飾に包まれます。今年の装飾は宇宙のような装飾で、なんだかちょっと気持ち悪いよね、とみんな言っていました。
大通り沿いにはクリスマスマーケットがずらり!Concorde広場からGrand Palaisにかけて全部がマーケットになります。かわいいものがたくさん売られています!Vin chaud:ホットワイン/Chocolat chaud:ホットチョコレートなどを片手にマーケットを楽しむ人が多いです。
こちら(右写真)はGaleries Lafayetteのshow windowsに現れる装飾。毎年テーマが変わるそうで、今年は「時計/時間」がテーマだったようです。とにかくかわいらしい!windowの前はいつも家族連れで賑わっていました。
クリスマスはパリが一番美しく輝く時期だそうです。日本でも六本木や表参道で美しいイルミネーションを見ることができますが、それとはまったく違う、まさに圧巻の美しさ・華やかさを見たような気がします。幻想的な光と独特の華やぎに包まれるクリスマスのパリに、皆さんもぜひ一度いらしてみてください。
【リポーター学生紹介・青木洋子(あおきようこ)】
1992年東京都生まれ。私立雙葉高等学校を卒業後、2011年慶應義塾大学法学部法律学科に進学。2011年8月-9月イギリスOxford大学Lincoln collegeに短期留学。
2012年3月にはベトナムにてInternational Week Vietnamに参加。
2013年8月から現在にかけてフランスのパリ政治学院(Sciences Po)に交換留学中。「井の中の蛙」のままではだめだ、井戸から飛び出して「大海」を知りたい、成長したい。そういう思いで花の都、パリにて日々勉強しております。
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