.社会  投稿日:2018/8/2

森ビル 次世代都市型交通の実証実験

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Japan In-depth編集部

外園桃子

 

【まとめ】

・森ビルが「オンデマンド型シャトルサービス」の実証実験開始。

・高齢者や子育て世代の移動訪日外国人に有用なサービスに。

・実証化は未定、法規制がどう変化していくか着目。

 

【注:この記事には複数の写真が含まれています。サイトによっては写真説明と出典のみ記されていることがあります。その場合はJapan In-depthのサイトhttps://japan-indepth.jp/?p=41319でお読み下さい。】

 

 

森ビル株式会社は米国・ニューヨーク市に拠点を構えるViaと連携し、本日8月1日から森ビル社員を対象に「オンデマンド型シャトルサービス(Hills Via)」の実証実験を開始した。

©Japan In-depth編集部

 

このサービスはViaが開発した最先端のアリゴリズムを利用することで、乗車リクエストや道路混雑状況による最短ルートなどをリアルタイムで集積し、複数人でのいわゆる「相乗り」を可能にしている。これは渋滞緩和や二酸化炭素排出量の削減にもつながるという。

 

今回森ビルがこの実証実験に着手した理由を述べる上で、森ビルのオフィス事業部課長の竹田真二氏は「森ビルが公共交通事業に参入するのではない。あくまで快適な都市・新しい都市生活の創造のための実験である。」と強調した。

 

これまで森ビルは都市開発事業を進め、都市型ライフスタイルを追求してきた。その中で、このサービスがシームレスな移動を実現することで地域と地域、人と人を結び、そこから新たなコミュニケーションを生み出したり、ワーカーの生産性を向上させたりすることを実証するための実験であるとした。

 

また高齢者や子育て世代の移動に関する課題の解決や、訪日外国人にとって有用なサービスになりうる点、都市交通課題解決に繋がる点などのメリットを挙げた。

 

今回提携を組んだVia社は、自社の技術を提供し、より持続可能な輸送システムを共有することを目的として実証実験に携わっている。Viaは、マンハッタンにおいてはUberやLyft以上のライドシェア数を占めるなど、業界最高水準の技術を幅広く世界に提供し、既存の公共交通インフラとViaシステムの統合を通じて、最先端の「オンデマンド型シャトルサービス」を実現している。

 

また、今回の実験ではメルセデス・ベンツ日本株式会社も提携を組んでおり、メルセデス・ベンツVクラスが使用されている。車内も幅広く最大7人が乗車でき、快適なドライブ環境を提供している。

 

「オンデマンド型シャトルサービス」の使い方は簡単で、利用者はアプリを通じて乗車位置と人数、降車位置を設定する。すると、独自のアリゴリズムによって近くの車両が検索され地図で乗車場所が指定されると同時に車種やナンバープレート、ドライバーが表示される。GPS機能によって利用者・運転手共に互いの位置を把握しているため、時間通りに来ない、車両が見つからないなどのトラブルは起こりづらい。また、途中で乗降者がいても、その度ごとに新たな道順が提示され、ドライバーはそれに従って運転するだけである。降車後はアンケートを記入しフィードバックする仕組みだ。

©Japan In-depth編集部

 

実験期間は81日から2019731までを予定している。森ビル社員約1300を対象とし、虎ノ門ヒルズ、六本木ヒルズ周辺で実施される。車両台数は対象人数と実験範囲を鑑みて4台使用する予定。

 

このサービス実用化については実験を進める中で検討していくという。価格帯に関しても、一般の人が幅広く使えるようバスと同程度の金額を想定しているがまだ未定とのこと。今回は無料での実験であるが、有料化したサービスとして展開するとなると、法規制がまだまだ厳しいのが現状だ。「今回の実証実験が規制緩和に向けた新たなインパクトを与えられるのではないだろうか。」Viaのデイビッド氏は言う。日本のライドシェアはどのように変化していくのだろうか。今回の実験結果が都市のモビリティにどのような影響を与えるのか今後も注目していきたい。

トップ写真)©Japan In-depth編集部

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